レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年07月04日
- 登録日時
- 2024/08/12 00:30
- 更新日時
- 2025/08/25 18:59
- 管理番号
- 6124010250
- 質問
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解決
淀川区加島に「加島鋳銭所跡」という碑がある。「加島鋳銭所」について知りたい。
- 回答
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加島鋳銭所とは香具波志(かぐはし)神社(大阪市淀川区加島)の北西、神崎川のほとりに、元文3(1738)年から延享2(1745)年まで存在した鋳銭座です。
以下の資料に加島にあった鋳銭所(銭座)およびそこで作られていた銭について記述が見つかりました。
(1) 『日本歴史地名大系 28-[1] 大阪府の地名 1』(平凡社 1986)
「大阪市 淀川区」のp.586に「加島鋳銭所跡」の項があり、「香具波志神社の北西、神崎川のほとりに、元文三年(一七三八)より延享二年(一七四五)まで存在した鋳銭座。天王寺村・難波村の両鋳銭所(跡地は現南区)とともに大坂三銭座の一つ。(中略)延享元年の鋳銭仕用帳(香具波志神社蔵)によればこの銅銭は銅七〇貫・鉛一〇貫・錫二〇貫の割合で地金一〇〇貫目を作るという、俗に「酒は灘、銭は加島」と称されるほど良質であった。」等の記述があります。
(2) 『角川日本地名大辞典 27 大阪府』(角川書店 1983)
p.292「〔近世〕加島村」の項に、「当地はむかし加島鍛冶千軒と称された鍛冶集住地で、江戸期に入り天明年間頃まではその面影があったという(西成郡史)。元文3年には、幕府が各地に設けた鋳銭場の1つが当村に置かれた。(略)当初は銅銭のみを、元文4年からは銑銭を鋳造した。銑銭鋳造は銭の払底とその相場高直に対応した政策であったが、銅銭・銑銭2相場が立つに及んで弊害を生じ、寛保元年銑銭鋳造は禁止され、当村の銭座も廃止された(大阪市史1)。」とあります。
(3) 国立国会図書館デジタルコレクション『東淀川区史』(川端 直正/編集 東淀川区創設三十周年記念事業委員会 1956)(国立国会図書館内/図書館・個人送信限定)<当館所蔵あり>
https://dl.ndl.go.jp/pid/3009352/1/57 (2025.8.6確認)
「第一編 総説 第六章 豊臣・徳川時代 二 徳川時代」p.63-68(コマ番号57-62)「ハ 加島鋳銭」の項に「大坂における銭座として(略)鹿島の三カ所であるが、中でも加島銭座は(略)特に有名である。」等の記述があり、「銭座」、「加島銭」、「加島銑銭」の項目に分けて解説されています。
(4) 『香具波志神社千年史』(香具波志神社 1959)
「第三篇 近世 第三章 幕府中興期のころ」のp.100-106「加島銭座について」の項に「大坂の三銭座の一つであった加島銭座は、元文三年(一七三八)より寛保元年(一七四一)までのわずか四年間、加島村におかれたものとされている。」とあり、加島銭座の歴史と、香具波志神社と加島銭座の関係について記載があります。
(5) 国立国会図書館デジタルコレクション『西成郡史 第1編 第2編 第3編 第4編 第5編』(大阪府西成郡 編 大阪府西成郡 大正4)(インターネット公開(保護期間満了))<復刻版当館所蔵あり:『西成郡史』(西成郡役所 編 名著出版 1972)>
https://dl.ndl.go.jp/pid/950864/1/234 (2025.8.6確認)
「第二編 町村上卷 第六章 下中島」の「(四)歌島村」のp.368-373(コマ番号232-234)に「大字加島」の項があり、p.372-373(コマ番号234)に「次に又世に加島錢と稱するあり。此地にて吹立てたるものなれば此名あり。(略)抑も爰に錢座を置きしは元文三年にして」等の記載があります。
(6) 国立国会図書館デジタルコレクション『大阪市史 第1 再版』 (大阪市 編 大阪市 昭和2)(インターネット公開(保護期間満了))<当館所蔵あり>
https://dl.ndl.go.jp/pid/1218100/1/393 (2025.8.6確認)
p.713(コマ番号393)に「摂州加島村銭座」の項があり、加島の銭座について「各所にて鋳造せる銭は文に寛永通貨の四字あれども、銅銭の外に鉄銭もあり、加島村錢座の如きは其一例にして」等、簡略な解説があります。
(7) 国立国会図書館デジタルコレクション『大阪府史蹟名勝天然記念物 第5冊』(大阪府学務部 編 清文堂出版 1974)<1931年発行版当館所蔵あり:『大阪府史蹟名勝天然記念物 第5冊 大阪市・堺市』(大阪府学務部/編 大阪府学務部 1931)>
https://dl.ndl.go.jp/pid/9572916/1/133 (2025.8.6確認)
「十、市塲・鍛冶址・窯址」のp.238-239(コマ番号133)に「加島鍛冶𦾔蹟」の項があり、加島にあった銭座について「錢田は元文三年大阪の備前屋嘉右衛門、江戶の萬屋宇兵衞、具足屋六之亟の三人官許を得て錢座を置き、寛保元年に停止さるゝまで六ヶ年にわたりて寬永通寶錢の内所謂加島錢を開鑄せし遺址」等の記載があります。
(8) 国立国会図書館デジタルコレクション『三貨図彙』(草間直方 著 白東社 昭和7)<当館所蔵あり>
https://dl.ndl.go.jp/pid/1279564/1/82 (2025.8.6確認)
「巻之五 錢之部」のp.152(コマ番号82)に「摂州加島銅銭」の項があり、加島銭、銑銭の図と簡略な解説があります。
(9) 国立国会図書館デジタルコレクション『大阪府全志 巻之3』(井上 正雄/著 清文堂 1985(1922年出版の復刻資料))
https://dl.ndl.go.jp/pid/965800/1/294 (2025.8.6確認)
「第三篇 国郡市町村志 第一章 摂津国(承前) 第三節 西成部歌島村」のp.532-539(コマ番号294-297)「大字加島」の項のp.532(コマ番号294)に「元文三年より此の地に銭座を置きて寛文通宝を鋳造せり、謂ゆる加島銭是れにして、願人は大坂の備前屋嘉右衛門・江戸の万屋宇兵衛・具足屋六之丞の三人なりしが、寛保元年に至りて停止せられ、今の銭座と称する字地は其の址なり。」とあります。
(10) 『大阪春秋 : 大阪の歴史と文化と産業と 第14号 特集おおさか100点の日本一』(大阪春秋社 1977)
p.44-47 米谷修「造幣局」の記事にて大阪の貨幣鋳造の歴史が紹介されており、p.44に加島銭座についても「元文三年(一七三八)九月摂津国西成郡加島村に銭座が開設された。これが加島銀座(加島村鋳銭座)で現在の香具波志神社(淀川区加島四丁目)から北西、神崎川に沿った処にあった。」等の解説があります。
- 回答プロセス
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1.商用データベース「JapanKnowledge」を全文検索“加島鋳銭”で検索、資料(1)が見つかる。
2.地名辞典で「加島」の項目を確認、資料(2)が見つかる。
3.当該地域の区史を確認、資料(3)が見つかる。
4.加島鋳銭所跡の碑がある香具波志神社に関連する資料を確認、資料(4)が見つかる。
5.資料(2)の解説の典拠資料を確認、資料(5)(6)が見つかる。
6.資料(1)の解説の典拠資料を確認、資料(7)(8)が見つかる。
7.「大阪関係資料目次検索」(外部非公開)をキーワード“加島銭”で検索、資料(9)が見つかる。
8.大阪府立中之島図書館「おおさかポータル」(https://www.library.pref.osaka.jp/site/osakaportal/index.html)にて、キーワード“加島銭”で検索、資料(10)が見つかる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 9版)
- 貨幣.通貨 (337 9版)
- 参考資料
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- 『日本歴史地名大系 28-[1] 大阪府の地名 1』(平凡社 1986) (資料(1))
- 『角川日本地名大辞典 27 大阪府』(角川書店 1983) (資料(2))
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国立国会図書館デジタルコレクション『東淀川区史』(川端 直正/編集 東淀川区創設三十周年記念事業委員会 1956)(国立国会図書館内/図書館・個人送信限定)<当館所蔵あり>
https://dl.ndl.go.jp/pid/3009352/1/57 (2025.8.6確認) (資料(3)) - 『香具波志神社千年史』(香具波志神社 1959) (資料(4))
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国立国会図書館デジタルコレクション『西成郡史 第1編 第2編 第3編 第4編 第5編』(大阪府西成郡 編 大阪府西成郡 大正4)(インターネット公開(保護期間満了))<復刻版当館所蔵あり:『西成郡史』(西成郡役所 編 名著出版 1972)>
https://dl.ndl.go.jp/pid/950864/1/234 (2025.8.6確認) (資料(5)) -
国立国会図書館デジタルコレクション『大阪市史 第1 再版』 (大阪市 編 大阪市 昭和2)(インターネット公開(保護期間満了))<当館所蔵あり>
https://dl.ndl.go.jp/pid/1218100/1/393 (2025.8.6確認) (資料(6)) -
国立国会図書館デジタルコレクション『大阪府史蹟名勝天然記念物 第5冊』(大阪府学務部 編 清文堂出版 1974)<1931年発行版当館所蔵あり:『大阪府史蹟名勝天然記念物 第5冊 大阪市・堺市』(大阪府学務部/編 大阪府学務部 1931)>
https://dl.ndl.go.jp/pid/9572916/1/133 (2025.8.6確認) (資料(7)) -
国立国会図書館デジタルコレクション『三貨図彙』(草間直方 著 白東社 昭和7)<当館所蔵あり>
https://dl.ndl.go.jp/pid/1279564/1/82 (2025.8.6確認) (資料(8)) -
国立国会図書館デジタルコレクション『大阪府全志 巻之3』(井上 正雄/著 清文堂 1985(1922年出版の復刻資料))
https://dl.ndl.go.jp/pid/965800/1/294 (2025.8.6確認) (資料(9)) - 『大阪春秋 : 大阪の歴史と文化と産業と 第14号 特集おおさか100点の日本一』(大阪春秋社 1977) (資料(10))
- キーワード
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- 加島鋳銭所
- 加島銭
- 銭座
- 大阪府大阪市淀川区
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000354375