レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年09月12日
- 登録日時
- 2023/11/23 11:47
- 更新日時
- 2024/03/08 10:42
- 管理番号
- 相-230007
- 質問
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解決
三月三日の桃の節句に飾られ、季節の画題として数多く描かれた「立雛図(紙雛図)」の歴史を調べている。特に江戸時代にどのように人々に受容されていたのかを知りたい。
- 回答
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・『茶掛けの画題を知る事典 絵画掛物によみがえる東洋のこころ』小田榮一著 河原書店 2008
p.375に「雛人形」が立項されており「絵画の掛物として雛祭に用いられることも江戸時代中期ころからさかんとなり、多数の画家が一般の要望に応えてこれを描いている」等の記述があります。
・『茶道美術鑑賞辞典』池田巌ほか著 淡交社 1980
p.596「かみびなのず 紙雛図」「酒井抱一筆」が掲載されていますが、作品の解説のみです。
・『江戸の庶民生活・行事事典』渡辺信一郎著 東京堂出版 2000
p.104~111に「雛祭」「<雛売り>、<雛市・雛店>、<初雛>、<雛段飾り>、<雛人形>、<納雛の蕎麦と浅葱膾>」について立項されていますが、「立雛図(紙雛図)」についての記述はありませんでした。
・『日本美術作品レファレンス事典 絵画篇近世以前』日外アソシエーツ 1998
p.135に「紙雛」が掲載された資料情報が記載されています。
掲載資料『琳派4、5』紫紅社 1991、1992、『秘蔵日本美術大観 3』講談社 1993
・『別冊太陽 日本のこころ 244号 江戸琳派の美 抱一・其一とその系脈』岡野 智子監修 平凡社 2016
p.98~102の岡野智子「江戸琳派の節句掛と描表装」に、節句掛を絵師たちが手掛けるようになった流れや、大名や豪商から多くの注文があったこと、贈答品として用いられたことなどの記述があります。p.100とp.102にそれぞれ「立雛図」として写真が掲載されています。
- 回答プロセス
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・辞典などで語句検索
・掛け軸に関する資料をブラウジング
・季節行事に関する資料をブラウジング
・事前調査資料「江戸琳派」について自館OPACで検索
・インターネットで検索し、関連する語として「節句掛」がヒット
- 事前調査事項
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・大阪歴史博物館「第20回特集展示「ひなあそび」展」の出品作「立雛図」の解説には次のわずかに記載があるのみ。「紙製の立雛を描いた立雛図」は、女児の成長を祝う三月三日の桃の節句にかけられ、季節の画題として数多く描かれました。
・「<表紙解説>紙雛図 酒井抱一筆 」『茶道の研究 26(3)(304)』は、国立国会図書館デジタルコレクションで見れるが、作品に
関する解説のみ。
・『酒井抱一と江戸琳派の全貌』展図録(2011年)には、江戸琳派で描かれた紙雛図がいくつか掲載されているが、作品に関する解説のみ。」
- NDC
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- 絵画 (720)
- 茶道 (791)
- 年中行事.祭礼 (386)
- 参考資料
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日外アソシエーツ株式会社 編 , 日外アソシエーツ株式会社. 日本美術作品レファレンス事典 絵画篇 近世以前. 日外アソシエーツ, 1998.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002713345-00 , ISBN 4816914862 -
岡野智子監修 , 岡野, 智子. 江戸琳派の美 : 抱一・其一とその系脈. 平凡社, 2016. (別冊太陽, . 日本のこころ||ニホン ノ ココロ ; 244)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I008818052-00 , ISBN 9784582922448 -
小田榮一 著 , 影山純夫 編 , 小田, 栄一, 1929-2004 , 影山, 純夫, 1947-. 茶掛けの画題を知る事典 : 絵画掛物によみがえる東洋のこころ. 河原書店, 2008.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009396504-00 , ISBN 9784761101350
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日外アソシエーツ株式会社 編 , 日外アソシエーツ株式会社. 日本美術作品レファレンス事典 絵画篇 近世以前. 日外アソシエーツ, 1998.
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000342361