レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年04月04日
- 登録日時
- 2012/06/08 14:26
- 更新日時
- 2012/06/08 14:26
- 管理番号
- 9000008096
- 質問
-
解決
中国の古代の兵法書「六韜(りくとう)・三略」の「六」「三」とは何か。
- 回答
-
「六韜」は文韜、武韜、竜韜、虎韜、豹韜、犬韜の六篇からなることによる。「韜」は弓袋(転じて、秘訣)という意味。また、「三略」は、上略、中略、下略の三篇からなることによる。「略」は機略という意味。
- 回答プロセス
-
1.中国歴史事典を調査。
・『中国学芸大事典』(近藤春雄著 大修館書店 1980年)→p801「六韜三略」の項を見ると、「六韜は六巻。六[ママ]・武・龍・虎・豹・犬の六韜からなり、六十篇に分けている。韜は弓衣、または剣衣をいう」とある。またp280の「三略」の項を見ると「上略・中略・下略にわかれているのでいう。…「略」ははかりごとの意」とある。
・『中国史籍解題辞典』(神田信夫編 燎原書店 1989年)→p336-337の「六韜」の項には「「韜」は弓袋の意で、「文韜」「武韜」「龍韜」「虎韜」「豹韜」「犬韜」が一巻づつになっている」とある。また、p126の「三略」の項を見ると、「「上略」「中略」「下略」より成る」とある。
2.六韜・三略について書かれた一般図書を調査。
・『六韜・三略(全訳「武経七書」)』(守屋洋編著 プレジデント社 1999年)→解題を見ると、p5に「『六韜』の「韜」という字は、もともとは弓や剣を入れておく袋を指している。この場合、入れておくのは弓や剣ではなく、兵法の秘策ということになるかもしれない。そういう袋が、文韜、武韜、竜韜、虎韜、豹韜、犬韜の六巻からなっているので、『六韜』なのである。これが書名の由来であった」とある。また、p14に「『三略』という兵法書は、上略、中略、下略の「三略」から成っており、それをそのまま書名としている」とある。
・『中国の思想』第10巻 孫子(松枝茂夫監修 徳間書店 1996年)→解題を見ると、p24-25に「韜は蔵、深くしまいこむ意味であり、転じて秘訣のこと。『六韜』は、つまり六つの秘訣であり、文韜、武韜、竜韜、虎韜、豹韜、犬韜の六篇から構成される。また、「虎の巻」という言葉は、この書の一つの篇の名から出ているとある。また、p26に「「略」は「機略」の意味で、上略、中略、下略の三篇から成り」とある。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 中国 (222 9版)
- 古代兵法.軍学 (399 9版)
- 参考資料
-
- 『中国学芸大事典』(近藤春雄著 大修館書店 1980年) (p280,p801)
- 『中国史籍解題辞典』(神田信夫編 燎原書店 1989年) (p336-337)
- 『六韜・三略(全訳「武経七書」)』(守屋洋編著 プレジデント社 1999年) (p5,p14)
- 『中国の思想』第10巻 孫子(松枝茂夫監修 徳間書店 1996年) (p24-25,p26)
- キーワード
-
- 「六韜」
- 「三略」
- 「黄石公三略」
- 兵法書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 中国・韓国の歴史
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000106968