レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年2月23日
- 登録日時
- 2019/02/21 13:35
- 更新日時
- 2019/03/06 15:07
- 管理番号
- 2019.2-9
- 質問
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解決
明治の古い戸籍を取り寄せたが、意味がわからない記載があった。
“屋敷仝居”とはどういう意味か知りたい。“仝”の読みと意味も調査希望。
○○県○○郡○○町第○○○番地屋敷仝居
- 回答
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『実務戸籍法』p4-7 壬申戸籍において、「戸籍簿は町村内の屋敷を単位に番号を定めた屋敷番号順につづられた。」「生活を共にする者の内、独立して1戸をなし難い者、家族関係にない者は、同居先の世帯の一員とされ、その戸籍の末尾に附籍者として記載された。」との記載あり。なお、“仝”は『大漢和辞典』にて調査確認し、”同”の古字。
『戸籍を読み解いて家系図をつくろう』第5章戸籍書式の時代による違いp94に明治5年式戸籍(壬申戸籍)「本籍は住所地において屋敷にふられた番号(屋敷番号)が登録されていて、」の記載あり。p96に明治19年式戸籍「本籍、原則は屋敷番から地番に変わりました(部分的に屋敷番のところも残りました)。」の記載あり。『明治期作成の地籍図』p48.49に屋敷番号の概説と家券における屋敷番号記載あり。
”第○○○番屋敷(戸・家)に同居”という意味に考えられる。
- 回答プロセス
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まず該当地区の地名事典にて記載の地名があるのか確認した。町名までは確認出来たが、屋敷という地名は記載が見当たらなかった。
“仝”を『大漢和辞典』にて調査し、“同”の古字と判明し、読みは“ドウ”、すなわち“同居”。
地名というより、戸籍用語かと考え、参考とする為レファ協を“屋敷×戸籍”キーワード検索すると、類縁事例あり。
その中に屋敷番号や戸籍についての回答記載があり、参考とし、該当書架をブラウジング。
数冊現物確認し、『実務戸籍法』『戸籍を読み解いて家系図をつくろう』に上記記載があり、提供。
”第○○○番地屋敷(戸・家)に同居”という意味に考えられる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 民法.民事法 (324)
- 系譜.家史.皇室 (288)
- 辞典 (813)
- 参考資料
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法務省民事局法務研究会 編 , 法務研究会 (法務省内). 実務戸籍法 改訂版. 民事法務協会, 1990.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002100425-00 , ISBN 4314100338 (p4-7) -
諸橋轍次 著. 大漢和辞典 巻一 修訂版. 大修館書店, 1984-04.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000074-I000320315-00 , ISBN 4469030716 (p609) -
清水潔 著 , 清水, 潔. 戸籍を読み解いて家系図をつくろう. 日本法令, 2009.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000010568219-00 , ISBN 9784539721230 -
佐藤甚次郎 著 , 佐藤, 甚次郎, 1914-. 明治期作成の地籍図. 古今書院, 1986.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001831047-00 , ISBN 4772212116
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法務省民事局法務研究会 編 , 法務研究会 (法務省内). 実務戸籍法 改訂版. 民事法務協会, 1990.
- キーワード
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- 戸籍
- 明治
- 屋敷
- 仝居
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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参考レファ協事例:岡山県立図書館 https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000160372
三重県立図書館 https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000149949
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000251961