レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年11月06日
- 登録日時
- 2015/03/12 09:56
- 更新日時
- 2015/03/12 10:00
- 管理番号
- 県立長野-14-032
- 質問
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解決
小諸義塾記念館パンフレットに記載されている人名・作品名の読み方を知りたい。
1 「井出静」(小諸義塾の歴史に関して「木村熊二、井出静の発起により中棚鉱泉の発掘が始まる」とある。)
2 「木村琶山」(木村熊二の略歴に関して「木村琶山の養子になり幕府昌平校に学ぶ」とある。)
3 「伊藤輔」(木村熊二の略歴に関して「福井藩の儒臣伊藤輔、二女花と再婚」とある。)
4 「爺」(島崎藤村の作品に関して「旧主人、藁草履、爺、老嬢、水彩画家などを次ぎ次ぎに発表する」とある)
- 回答
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1 「いで しずか」
2 「きむら はざん」
3 「いとう たすく」
4 「おやじ」
- 回答プロセス
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1について
島崎藤村の小諸在住時代に関する資料を調査。
参考資料1の p41に「義塾塾主の井出静」という項目があり、本文中の「井出静」に「いでしずか」とルビがある。
2 について
(1) 上記1の調査で使用した資料にも「琶山」の名が見られるが、ルビはない。
(2) 現在の兵庫県の人物なので、兵庫県立図書館様ホームページを確認。「兵庫ゆかりの人物検索データベース」があったため、木村熊二を検索。
3冊の該当あり。このうちの1冊、資料2のp8の「琶山」に「はざん」とルビあり。
3について
当館では判明するが見つからなかったため、福井県立図書館様へ問い合わせたところ、同館で所蔵する松平文庫に収録されている明治2年10月の「禄高帳」に「輔 タスク」とある、という回答をいただいた。
「これ以後に読み方を変えた可能性はゼロではなく」、また「名前の読みについて絶対的に正しいものはないと認識していますが、明治2年10月段階では『たすく』と読んでいたことになります。」との文面も併せていただいた。
4について
(1)『藤村全集 第2巻』 筑摩書房 1965年 【N980/76/2】を確認。タイトルにルビなし。ただし本文中にある「爺」の語には「おやじ」とふられ ている。
巻末解題によると、この作品は雑誌明治36年1月発行の雑誌『小天地』に掲載されている。
(2)「国立国会図書館デジタルコレクション」で、同号が閲覧できる(図書館送信限定)。確認したところ、タイトルに「おやぢ」とルビがある。
また、当館でも「爺」が収録された短編集(資料3)があり、こちらにもタイトルにルビがふられている。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本文学 (910)
- 伝記 (280)
- 参考資料
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- 資料1:『小諸時代の島崎藤村』林勇/著 信濃路 1973年 【N902/54】
- 資料2:『大江磯吉とその時代』東栄蔵/著 信濃毎日新聞社 2000年 【N289/おおえa】
- 資料3:『緑葉集』島崎藤村(『長野県稀覯本集成 第1期明治・大正編〔2〕』 郷土出版社 2000年)【N980/50/2】
- キーワード
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- 島崎藤村
- 木村熊二
- 小諸義塾
- 照会先
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- 福井県立図書館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000168885