当館所蔵資料をお調べしましたが、「宇都宮座主」「二荒山神社の社務職」について、詳細な記述は確認できませんでした。
「宇都宮宗円」についての記述と、僅かですが「宇都宮座主」に関連する記述を確認できた資料をご紹介します。
また、『日本史大事典 第3巻』(平凡社 1993)によると、社務の内容について、「祭儀の準備や氏子」等の記述がありましたので、二荒山神社の祭儀・祭礼に関する記述を確認できた資料もあわせてご紹介します。
・『栃木県史 通史編3 中世』(栃木県史編さん委員会/編 1984)
p.250-300「第二章 鎌倉時代の下野 第四節 ”神官御家人”宇都宮氏と公安式条の世界」の項があり、宇都宮と宇都宮氏の関係について宗円の時代からまとめられています。神領や神事等に関する項もあります。
・『宇都宮市史 第3巻 中世通史編』(宇都宮市史編さん委員会/編 1981)
p.14-24「第一章 宇都宮二荒山神社 第二節 明神と宇都宮氏」
p.35-132「第二章 宇都宮氏の興起」
p.403-409「第五章 中世仏教の興隆と浸透 第七節 日光山と宇都宮氏」
p.589-593「第十一章 神社支配と伊勢・熊野 第一節 宇都宮二荒山神社」
各項に、宗円を始祖とした宇都宮氏の家系や宇都宮二荒山神社および日光山等との関連についての記述があります。
・『宇都宮郷土史』(徳田浩淳/著 ヨークベニマル 1996)
p.4-8「宇都宮大明神」
p.10-11「歴代城主の沿革 宇都宮城主第一代、宗円」
p.76-83「宇都宮氏の興亡」
各項より、宗円や社務職、領地等に関する記述が確認できました。
なお、二荒山神社は宇都宮大明神とも称すとの記述があります(p.5)
・『宇都宮氏歴代の足跡 多気山城ができるまで』(多気山城ができるまで 石川速夫/著 宇都宮市制百周年城山地区地域イベント実行委員会 1997)
p.24-26「一 宇都宮氏のおこり (一)初代宗円」の項に、宗円についてまとめられた中で社務職についても触れられています。
・『宇都宮二荒山神社誌 通史編』(雨宮義人/著,宇都宮二荒山神社/編 宇都宮二荒山神社 1990)
p.53-60「第二章 宇都宮明神と宇都宮氏 第一節 宇都宮氏の発展」
p.63-84「第二章 第三節 宇都宮明神と宇都宮氏の支配」
各項に、宗円や社務職に関する記述があります。
・『日光市史 上巻(考古・古代・中世)』(日光市史編さん委員会/編 日光市 1979)
p.864-872「第二編 古代・中世 第一章 古代 第八節 平安時代の座主たち」の項に、宗円および宇都宮氏に関する記述があります。
p.879-904「第二編 第二章 中世 第一節 豪族出身別当時代」の項、宇都宮氏を含む豪族についての記述があります。
・『栃木県神社誌 神乃森 人の道』(栃木県神社庁/編、発行 2006)
p.166-179「第三編 栃木県神社名鑑 第二章 二荒山神社(宇都宮)」
「由緒沿革」の項で、宗円が座主であったこと等について、簡易ですが記述されています。
「神賑行事」や「祭事暦」の項も掲載されています。
なお、p.153-165「第三編 第一章 二荒山神社(日光)」の項もありますが、こちらには宗円に関する記述は確認できませんでした。
・『二荒山神社』(二荒山神社社務所/著、発行 1917)
p.67「座主職の事」
p.83「宇都宮宗圓、座主となる事」
・『下野の武将たち』(毎日新聞宇都宮支局/編 落合書店 1978)
p.28-32「3 宇都宮宗円 ナゾの武将、修験者だったか?」の項があり、宗円についてまとめられています。
・『事典神社の歴史と祭り』(岡田莊司/編,笹生衛/編 吉川弘文館 2013)
p.177-180「二 日本の神社五十選 ◎古代(奈良・平安前期)二荒山神社(栃木県)」の項に、日光および宇都宮の二荒山神社について沿革や祭礼等についてまとめられています。
【備考】資料内の「二荒山神社」の記述について
栃木県内には「二荒山神社」が二社あり、日光市および宇都宮市にあります。今回の調査対象となる平安時代の記録においては、「二荒山神社」の表記がどちらの地域の神社を指しているかについて明記がない場合があります。
このような地域の明記がない「二荒山神社」の記述は今回ご紹介した資料にも含まれますが、当館において検証・判断は行っておりません。