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「女今川」について『日本国語大辞典　第3巻』（小学館／2001年刊）には「絵入り、仮名書きの往来物。一巻。沢田きち著。（途中省略）今川了俊の「今川帖」に擬して書かれたもので、江戸時代中期以後、女性の習字手本、教訓・教養書として広く普及した。」との説明があった。
「往来物」を件名検索して取り寄せた『江戸時代女性生活絵図大事典　第１巻』（大空社／2003年刊）のＰ201～218には「女今川」の項目があり、「貞享四年（一六八七）板を初刊とし、以来、幕末・明治期に至る二〇〇年間に、再販本・異本を含めて二〇〇種以上刊行されたと推定され、女子用往来中最も普及した教訓系の女子用往来である。作者は沢田きちで、」との記述がある。内容については以下の収録がある。
・元禄13年（1700）板、菱川師宣・挿絵、上下２巻２冊の美濃判からの引用として①全文の翻刻（書き下し文）②全絵図（8種）③序文・冒頭、本文・冒頭、下巻巻末、刊記の写し

また、『入門古文書を楽しむ』（竹内書店新社／2000年刊）に以下の項目があり、女子用往来物について、平易な知識を得ることができる。
・女子用の往来物「女今川」と「女大学」（P102～104）

なお、「女今川」の編集様式の元となった「今川状」については以下の資料がある。
『武家の家訓』（徳間書店／1972年刊）P77～88　「今川了俊制詞」今川貞世　の項目
　　解題、書き下し文（心がけ23条と後文）、訳　

（東図書館）