レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20230402
- 登録日時
- 2024/01/20 00:30
- 更新日時
- 2024/05/09 15:36
- 管理番号
- 0401005390
- 質問
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解決
会津藩の会津士魂・家訓十五条など、武士道訓に関する文書を原文(漢文)で読むにあたり、内容理解の参考になる資料を探している。原文・書き下し文・解説が載っている資料が見たい。
- 回答
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会津藩の家訓・武士道訓として、当館所蔵資料では 「家訓十五条」「日新館童子訓」が見つかった。
「家訓十五条」は、資料により「保科正之家訓」と記載されているものもあり。
内容を確認し、原文・書き下し文・解説が載っている資料を紹介。
また、参考資料⑨『武士道全書 第2巻』(井上 哲次郎/監修 国書刊行会 1998.8 )に収録の「土津家訓指歸」は「保科正之の近臣である遠山爲章(とおやま ためあき)著の家訓十五ヶ条を説明解説した書」であると判明。
こちらも併せて紹介した。
- 回答プロセス
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キーワード:「会津 士魂」にて自館検索したが関連資料なし。
キーワード:「家訓十五条」で自館検索したところ次の資料が見つかった。
①『会津藩』野口 信一/著 現代書館 2005.6
→p.53-54 「御家訓」原文・翻刻あり。
②『会津武士道 侍たちは何のために生きたのか』中村 彰彦/著 PHP研究所 2007
→p.72-78 「家訓十五条」解説あり。
③『保科正之』小池 進/著 吉川弘文館 2017
→保科正之は、会津藩主として家訓十五条を遺した人物。p.252-257に家訓十五条の全文(書き下し文、漢文原文)あり。
キーワード「会津 武士道」で自館検索したところ次の資料が見つかった。
④『日新館童子訓』松平 容頌/著 三信図書 2008.5
→原文・現代語訳あり。
⑤『武士道の教科書』 松平 容頌/著 PHP研究所 2006.12
→原文・現代語訳・解説あり。
(p.ⅲ)「日新館童子訓」は当時他の各藩に「会津論語」と言われていた
(p.5)「日新館童子訓」は、会津藩5代藩主松平容頌が執筆編纂した逸話集。藩校日新館で学ぶ藩士子弟のための「武道初心集」であった
当該資料には「日新館童子訓」の原本や解説が掲載されているとして次の参考図書が紹介されていた。
『会津全書:大藩秘籍』(昭和13年)
→ 国立国会図書館デジタルコレクション閲覧可(図書館・個人送信)(永続的識別子:info:ndljp/pid/1239773)
『日新館叢書』(明治17)
→ 国立国会図書館デジタルコレクション閲覧可(インターネット公開)(永続的識別子:info:ndljp/pid/899088)
『会津士道訓:新釈日新館児童訓』(佐藤利雄著 昭和19年)
→国立国会図書館デジタルコレクション閲覧可(図書館・個人送信)(永続的識別子:info:ndljp/pid/1039845)
(最終確認:2024.2.2)
キーワード「武家 家訓」「武士道」で自館検索した資料を確認したところ、次の資料にも保科正之の家訓十五条について記載あり。
⑥『日本武士道史』永吉 二郎/著 中文館書店 1932
→p.199-「保科正之家訓」
⑦『武家家訓・遺訓集成』小沢 富夫/編集・校訂 ぺりかん社 1998.1
→p.265-「保科正之家訓」 p.409-解説あり
また、初版が昭和17~19年に刊行された『武士道全書』(佐伯 有義/[ほか]責任編輯 時代社)の復刻版である、『武士道全書』(井上 哲次郎/監修 国書刊行会 1998.8)の所蔵あり。
この資料は初版が国立国会図書館デジタルコレクションにて全文検索可能なため、キーワード:「武士道全書 会津」で検索して、本文中に「会津」という単語が含まれる巻を調査した。
次の2冊に関連資料の収録あり。
『武士道全書 第二巻』(佐伯有義, 植木直一郎, 井野辺茂雄 共編 時代社 昭和17年)(永続的識別子:info:ndljp/pid/1913224)
→10件以上の該当箇所あり。
⑨『武士道全書 第2巻』井上 哲次郎/監修 国書刊行会 1998.8
本文を確認したところ、『土津家訓指歸』は「保科正之の近臣である遠山爲章著の家訓十五ヶ条を説明解説した書」であると判明。「土津家訓指歸」(土津家訓指帰)(はにつかくんしき)の由来は、保科正之の霊号が「土津(はにつ)」であることから。
→p.231-「土津家訓指歸」 p.17-解説
『武士道全書 第12巻』(佐伯有義, 植木直一郎, 井野辺茂雄 編 時代社 昭和17-19)(永続的識別子:info:ndljp/pid/1039570)
→目次に「會津白虎隊と武士道」という項目あり。
⑩『武士道全書 第12巻』井上 哲次郎/監修 国書刊行会 1998.8
本文を確認したところ、p.270-保科正之 p.321-白虎隊 の記載があった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 武士道 (156 10版)
- 人生訓.教訓 (159 10版)
- 東北地方 (212 10版)
- 参考資料
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- ① 会津藩,野口 信一/著,現代書館,2005.6 (御家訓p.53-54(原文・翻刻あり)|0141033357|/212.6/ノ/)
- ② 会津武士道,中村 彰彦/著,PHP研究所,2007.1 (家訓十五条p.72-78(解説あり)|0118383629|/212.6/ナ/)
- ③ 保科正之,小池 進/著,吉川弘文館,2017.11 (家訓十五条p.252-257|0142099969|/289.1/ホ/)
- ④ 日新館童子訓,松平 容頌/著,三信図書,2008.5 (現代語訳・原文あり|0118459833|/159.5/マ/)
- ⑤ 武士道の教科書,松平 容頌/著,PHP研究所,2006.12 (「日新館童子訓」現代語訳|0118377324|/159.5/マ/)
- ⑥ 日本武士道史,永吉 二郎/著,中文館書店,1932 (p.199・保科正之家訓|0112642251|/156/ナ/)
- ⑦ 武家家訓・遺訓集成,小沢 富夫/編集・校訂,ぺりかん社,1998.1 (p.265-保科正之家訓 p.409-解説|0116911033|/156.4/オ/)
- ⑧ 総説武家家訓の研究,近藤 斉/著,風間書房,1983年 (記載なし|0110754637|/159.3/コ/)
- ⑨ 武士道全書 第2巻,井上 哲次郎/監修,国書刊行会,1998.8 (p.231-土津家訓指歸 p.17-解説|0118541788|/156/サ/2)
- ⑩ 武士道全書 第12巻,井上 哲次郎/監修,国書刊行会,1998.8 (p.270-保科正之 p.321-白虎隊|0118542075|/156/サ/12)
- キーワード
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- 家訓十五条
- 保科正之
- ほしな まさゆき
- 土津家訓指歸
- 土津家訓指帰
- はにつかくんしき
- 遠山爲章
- とおやま ためあき
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000345027