レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年05月29日
- 登録日時
- 2015/06/04 14:56
- 更新日時
- 2015/06/05 13:46
- 管理番号
- いわき総合-地域324
- 質問
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解決
地元の書店「ヤマニ書房」で本を購入するとかけてくれるカバーに「人生は短い。この本を読めばあの本は読めないのである」、「読む価値がある本は買う価値がある」という「ラスキン」という人物の言葉が印刷してある。このラスキンという人物について知りたい。また、この言葉の出典が知りたい。
- 回答
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NDC「283」の西洋人名事典などを確認したが、詳細な記述があったのは『ブリタニカ国際大百科事典18』(P764-765、肖像画あり)、データベース「JapanKnowledge Lib」の「デジタル版集英社世界文学大事典」。これによると、以下のとおり。
【ジョン・ラスキン(John Ruskin)1819.2.8-1900.1.20】
イギリスの美術批評家、社会思想家。父ジェイムズはワインやシェリー酒販売で巨利を得てロンドン近郊に広壮な邸宅を構え、勤勉と節約を重んじる模範的なヴィクトリア朝紳士であった。最初期にはバイロン風の詩を書いた。
主な著作としては、次のとおり。
『詩の建築』The Poetry of Architecture(1837−38)
『近代画家論』Modern Painters 全5巻
建築論『建築の七灯』The Seven Lamps of Architecture(49)
建築論『ヴェニスの石』The Stones of Venice(3巻,51−53)
『フォーズ・クレイヴィゲラ』Fors Clavigera; Letters to the Workmen and Labourers of Great Britain(80,83,84)
『この最後の者にも』Unto this Last(62)
『塵(ちり)の倫理』The Ethic of the Dust(66)
『野生橄欖(かんらん)の冠』The Crown of Wild Olive(66)
自伝『プレーテリタ』Praeterita: Outlines of Scenes and Thoughts Perhaps Worthy of Memory in My Past Life(85−89)【未完】
なお、「人生は短い。この本を読めばあの本は読めないのである」の出典については、「ごまとゆり」(『世界の名著 52ラスキン モリス』所収)のP172「そうした書物がすべて、皆さまの選択にまかされているのであり、しかも、人生は短い。(中略)甲の書物を読めば乙の書物は読めないということ、きょう失ったところは、あすは入手できはしないということを、ご存知ですか。」より、「読む価値がある本は買う価値がある」は同書P200「ある書物に読む値打ちがあるのならそれは買う値打ちもあるのだということを、忘れさせつつあるのです。」からの引用であることが分かりました。
※「ヤマニ書房」のブックカバーはe-honのサイトで見ることができます。(http://www1.e-hon.ne.jp/content/bc_2015_01035.html)[最終アクセス2015.6.5]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (031 9版)
- 人生訓.教訓 (159 9版)
- ヨーロッパ (283 9版)
- 参考資料
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- 【資料①】『ブリタニカ国際大百科事典18』[R/031/ブ-18・1111690549]
- 【資料②】データベース「JapanKnowledge Lib」
- 【資料③】『世界の名著 52』[出納書庫/080/セ-52・1310006026]
- キーワード
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- ラスキン
- 名言
- 名句
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000175396