レファレンス事例詳細

1.井上たか子について

(1)自館業務システムで検索し、著書を確認
・『天の水煙：歌集』(井上たか子／著　鵺の会　1975年)
・『信玄和歌の世界』(井上たか子／著　山梨日日新聞社　1988年)
※奥付著者略歴に、1911(明治44)年甲府市生まれ、短歌雑誌「すいえん」主宰とあり。

(2)山梨県出身の歌人であることから山梨県立文学館の展示図録を確認。
・『やまなし・女性の文学：開館十周年記念展１　樋口一葉・季良枝・津島佑子・林真理子を軸に』(山梨県立文学館／編集・発行　1999年)p.46 に石原美知子とのエピソードを紹介する「太宰夫人と私」(「はなまし　1995年10月号」)が引用され、二人は、県立甲府高女の同級生で昭和4年に東京女高師文科に合格。一緒に上京、寮生活を送ったことが書かれている。
(3)『東興紳士録　山梨版』(東興紳士録編集委員会／編　東京興信所甲府支所　1974年)　※1911(明治44)年8月25日生まれ。

2.東京女子高等師範(現お茶の水女子大学)の学生寮について

(1)『お茶の水女子大学百年史』(お茶の水女子大学／編集　お茶の水女子大学百年史刊行委員　1984年)を確認
・p.159：1924(大正13)年3月20日に仮寄宿舎が完成し、本郷区湯島三丁目（現文京区湯島一丁目）に移転した。
・p.162：その後、1929(昭和4)年10月新校地・小石川大塚町に寄宿舎が完成し、11月22日に移転した。

3.書道塾について

(1)主宰の短歌雑誌「すいえん」で井上たか子の書いた文章をみる。
「すいえん　第59号」(水煙短歌会　平成10年8月）p.30-33の文章で石原美知子について触れているが、書道塾のことはなし。

(2)山梨日日新聞データベースで「井上たか子」を検索
・1991(平成3)年9月4日10面「忘れえぬ人々1　甲府高女の友・石原美知子」、5日9面「忘れえぬ人々2　太宰夫人からの手紙」(井上たか子)があり、１に石原美知子について「古典にとっぷりとつかる一方、美しい仮名書道にも惹かれていった。」との記述あるが、書道塾についての記述はなし。

(3)国立国会図書館デジタルコレクションで「鷹見芝香」「明星書塾」について調査。
・『現代女子職業読本』(経済知識社／編・発行　昭和10)『明星習字帖 詞章編 上』(鷹見芝香／編書　明星書塾出版部　昭和11)などを確認するが、塾生についての記述はなし。