レファレンス事例詳細

一畑電鉄「北松江駅」は昭和3年5月6日から営業を開始し、昭和45（1970）年「松江温泉駅」に名称変更。平成13年12月17日に営業を終了し、翌14年1月に解体されました。以下の資料に写真が掲載されています。幾度か改修されており、写真によって塔の外観が異なっています。

【資料1】『一畑電気鉄道百年史』（一畑電気鉄道　2016）
p80に開業当初の写真が掲載されています。
“・・・（前略）・・・松江線開通にあわせて建設された北松江駅駅舎は、高さ約18メートル、地上2階、塔屋2階の鉄筋コンクリート造であった。当時流行していた、水平線・垂直線を強調して幾何学模様を多様するセセッション式の建築であった。・・・（中略）・・・なお、この駅舎は、「美観を呈したい」と建設が進められていたが、4月5日の開業日には間に合わず、開通祝賀会が行われた5月6日から営業を開始している。”

【資料2】『ＢＡＴＡＤＥＮ一畑電車百年ものがたり　島根県立古代出雲歴史博物館特別展』（一畑電気鉄道　2010）
p12に以下の図版が掲載されています。
「31.北松江駅」昭和3年（1928）頃　原資料：一畑電気鉄道（株），竣工当時の北松江駅を撮影したもの。
「30.北松江駅図」昭和初期頃　宍道湖側から見た北松江（松江しんじ湖温泉）駅の図面。北松江駅は昭和3年竣工。水平線・垂直線を強調し、幾何学模様を多用する当時流行していたセセッション式建築であった。何回かの改築を経て、平成14年（2002）1月に解体された。

【資料3】『グラフまつえ　松江市広報誌　Vol.8（1999.2）』（松江市総務部秘書広報課）
p16～17「松江今昔」
昭和10年ごろの「北松江駅」と、1998（平成10）年10月撮影「松江温泉駅」の写真が掲載されています。改修を経て塔の外観が異なっています。

【資料4】『山陰経済ウィークリー　2001.12／4　1258号』（山陰中央新報社）
表紙裏：「街角の美－山陰・建物散歩＜461＞」　旧北松江駅（松江市）
“・・・（前略）・・・一畑電鉄の始発駅「松江温泉駅」の駅舎は、一九二八（昭和三）年に北松江駅として誕生した。完成当初、中央にある塔にはドームがあった。二階には松江の街や宍道湖を眺めることのできるカフェがあったという。縦に流れるラインが特徴の駅舎。バランスの良いデザインはきちんとしたヨーロッパデザインを踏襲している。・・・（後略）・・・”

【資料5】『松江・安来今昔写真帖　松江市・安来市・八束郡・能義郡』（郷土出版社　2004）
p33「一畑電鉄北松江駅」昭和36年撮影の写真が掲載されています。（島根県立図書館所蔵）
“昭和3年4月にできた北松江駅は塔屋にドームをもつハイカラな建物であったが、その後改修された。・・・（後略）・・・”