レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20221201
- 登録日時
- 2022/12/21 18:46
- 更新日時
- 2023/01/04 14:28
- 管理番号
- A-2022-04-1
- 質問
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解決
①同じ文字をつづけるときに使う「々」という字は、専門用語で「ノマ」と言うと聞いたが、それは正しいのか。正しくないのであれば、本来の名称を知りたい。
②新聞などで「々」という文字を使うときと、使わないときがあるが、その違いを知りたい。
- 回答
-
①「々」は決まった音を持たず、文字ではなく符号として扱われる。「ノマ」については、「同の字点」の俗称を「ノマ点」という(Ⓐ)ようなので間違えではない。本来の名称としては、「くりかえし符号」の「踊り字」の中の一つである「同の字点」と捉えるのがよい。
②別の言葉にわたる場合、同じ熟語が重なる場合、行頭にくる場合は使用しないことが多いようである。
- 回答プロセス
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①
『広辞苑・第7版』Ⓐ
・「ノマ点」(P2293)
⇒ 「同の字点」の俗称。分解すると「ノ」「マ」になることからいう。
・「同の字点」(P2065)
⇒ 踊り字の一つ。同じ字を繰りかえすことをあらわす符号。
現在では漢字の反復に用いる。のまてん。→踊り字。
・「踊り字」(P430)
⇒ 同一の漢字または仮名を重ねることをあらわす符号。「々」(同の字点)など。
おくり字。かさね字。畳字。繰返し符号。
・「くりかえし符号」(P866)
⇒「踊り字」に同じ。
『句読点、記号・符号活用辞典』Ⓑ
・P115 「第4章 くりかえし符号」
・P119 「々」 どうのじてん[同の字点](その他、漢字返し/漢字送り/ノマ点/漢くり/くりかえし/おなじ)
・巻末付録ix 「くりかえし符号の使ひ方〔をどり字法〕(案)」
『記者ハンドブック 第14版Ⓒ P115 「第4章 くりかえし符号」の2と3
②
『記者ハンドブック 第14版』Ⓒ
⇒P118 【繰り返し符号(踊り字)】の説明欄に
「(略)別の言葉にわたる場合や、同じ熟語が重なる場合は繰り返し符号(々)をなるべく使わない。」とある。(例文あり)
『句読点、記号・符号活用辞典』Ⓑ
⇒印刷物・出版物では、「ヽ(ヾ)」「ゝ(ゞ)」「々」「〻」を行頭禁則として、行頭に置かないことが多い。
- 事前調査事項
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「々」の字が、カタカナの「ノ」と「マ」の組み合わせで出来ていることから、「ノマ」と呼ぶと聞いたとのこと。
- NDC
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- 言語 (8 10版)
- 参考資料
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- 『広辞苑・第7版』新村出/編 岩波書店 2018.1(Ⓐ) , ISBN 9784000801317
- 『句読点、記号・符号活用辞典。』小学館辞典編集部/編 小学館 2007.9(Ⓑ)」 , ISBN 9784095041766
- 『記者ハンドブック 第14版』共同通信社/編著 共同通信社 2022.3(Ⓒ) , ISBN 9784764107335
- キーワード
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- 々
- ノマ
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000326173