レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2026/01/30
- 登録日時
- 2026/04/09 00:30
- 更新日時
- 2026/04/09 00:30
- 管理番号
- R1015974
- 質問
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解決
西洋で、産まれた赤ん坊を布で巻く伝統的な慣習の名称と理由を知りたい。できればその慣習を行っている図や写真も見たい。
- 回答
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生まれた子どもを細長い布切れで巻く緊縛おむつの慣習を「スワドリング(スウォドリング)」「スワドリング・バンド(スウォドリング・バンド)」「スウォッドリング」と呼ぶ。
この慣習を行う理由として、子どもの安全策、子どもへの感染予防、子どもの矯正がある。
以下の図書に説明と図の記載があった。
・『子ども観と教育の歴史図像学:新しい子ども学の基礎理論のために』(北本正章/著 新曜社 2021.12)
p.84-95「第3章 ヨーロッパの伝統的子育て 2 スウォッドリング習俗の類型」
「スウォッドリングとは、産まれたばかりの赤ん坊を、細長い布切れでぐるぐる巻きにする緊縛おむつの習俗である。(中略)スウォッドリング習俗には、赤ん坊の両手両足先まで巻きつけるやり方、両手は自由に動けるようにして脇から両足先までをスウォッドリングするやり方、さらに両手と両足を自由に動かせるようにするなど、いくつかのパターンがあったことは図像資料で確認できる。これらのパターンは、子どもの誕生後の発達段階ごとに、手足の運動の自由度に応じており、乳幼児期に近いほど拘束性が強くなる傾向がある。」とある。(p.84)
p.85-91には、スウォッドリングされた赤ん坊の図(白黒)がある。
p.96-99「第3章 ヨーロッパの伝統的子育て 3 スウォッドリング習俗の残存理由」
「(前略)スウォッドリング習俗が広まった理由には、当時の衛生環境と病気との関係で、いくつかの思惑が込められていた。第一に、子どもをぐるぐる巻きにしたのは、繰り返される赤ん坊や乳幼児の転落、落下事故、あるいは火傷の事故を防ぐ、予防ないし安全策という意味があった。(中略)第二には、子どもの感染予防という隔離ないしは防護の表れと考えることができる。(中略)第三の理由は、『矯正』という観念と深く結びついていた。(後略)」とある。(p.97)
・『親子関係の進化:子ども期の心理発生的歴史学』(L.ドゥモース/[著] 宮沢康人/ほか訳 海鳴社 1990.6)
p.108-112「Ⅴ 子捨て、乳母預け、スウォドリング スウォドリング慣習」
「(前略)生後数年間の幼児の現実を支配しているのは、スウォドリングであった。(中略)子どもは、大人の心理を投影した目から見ると、あまりに危険に満ち満ちているので、もし自由にしておいたら、眼をえぐりだしたり、耳をひきちぎったり、足を折ったり、骨をねじ曲げたり、自分の手足を見て恐怖をいだいたり、さらには、けだもののように四つ足で這いまわることをしかねないからであった。伝統的なスウォドリングは、国と時代とを問わず、だいたいどこでも同じである。それは、『子どもに手足の使用をまったく許さないようにできている。非常に長い包帯で子どもをぐるぐるまきにし、束ねた焚き木といってもよい状態にする。(後略)』。」とある。(p.108-109)
p.109-113には、スウォドリングされた子どもの図(白黒)がある。
そのほか、以下の図書にも記載があった。
・『こども服の歴史』(エリザベス・ユウィング/著 能澤慧子/訳 杉浦悦子/訳 東京堂出版 2016.8)
p.7-20「第1章 スワドリングと服従」
スワドリングの説明がある。p.19には「スワドリングで包まれた赤ん坊の石像」の白黒写真がある。
・『講座幼児の生活と教育 1 幼児教育とは』(岡本夏木/ほか編集 岩波書店 1994.4)
p.55-59「3 幼児教育の歴史-近・現代から未来へ 2 前時代社会のおとなと子ども (1)子どものいなかった時代」(三笠乙彦)
スワッドリング・バンドの説明がある。p.58には「ぐるぐる巻きの子ども(16世紀)」のイラスト(白黒)がある。
国立国会図書館デジタルコレクション[送信サービスで利用可能](2026/1/30現在)
https://dl.ndl.go.jp/pid/13137301
38-40コマ目
・『子ども観の社会史:近代イギリスの共同体・家族・子ども』(北本正章/著 新曜社 1993.10)
p.169-177「第2部 近代的子育ての諸相 第3章 子どもの生命観の変貌-イギリス近代小児医学史から 4 <まなざし>の遮蔽-スウォッドリングと乳母養育」
スウォッドリングの説明がある。p.172-173にはスウォッドリングされた赤ん坊が描かれた図(白黒)がある。
国立国会図書館デジタルコレクション[送信サービスで利用可能](2026/1/30現在)
https://dl.ndl.go.jp/pid/13149482
92-96コマ目
[事例作成日:2026年1月30日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 衣食住の習俗 (383 10版)
- 参考資料
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- B14010469 子ども観と教育の歴史図像学 北本/正章‖著 新曜社 2021.12 367.6 978-4-7885-1500-0 (p.84-91、p.97)
- B10063206 親子関係の進化 L.ドゥモース∥[著] 海鳴社 1990.6 371.45 (p.108-113)
- B13339144 こども服の歴史 エリザベス・ユウィング‖著 東京堂出版 2016.8 383.16 978-4-490-20944-0 (p.7-20)
- B10137560 講座幼児の生活と教育 1 岡本/夏木∥[ほか]編集 岩波書店 1994.4 376.1 4-00-010591-4 (p.55-59)
- B10042997 子ども観の社会史 北本/正章∥著 新曜社 1993.10 367.6 4-7885-0462-6 (p.169-177)
- 国立国会図書館デジタルコレクション『講座幼児の生活と教育 1 幼児教育とは』(岡本夏木/ほか編集 岩波書店 1994.4)(2026/1/30現在):<https://dl.ndl.go.jp/pid/13137301> (p.55-59(38-40コマ目))
- 国立国会図書館デジタルコレクション『子ども観の社会史:近代イギリスの共同体・家族・子ども』(北本正章/著 新曜社 1993.10)(2026/1/30現在):<https://dl.ndl.go.jp/pid/13149482> (p.169-177(92-96コマ目))
- キーワード
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- 緊縛おむつ
- 習俗
- 慣習
- ヨーロッパ
- 育児
- 子育て
- swaddling
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000382981