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質問: 解決

中原中也の短歌が佳作として選ばれた防長短歌大会（大正12年（1923年）2月開催、防長新聞社後援）に出席している「国司少将」について知りたい。

回答: 大正12年当時に少将であった国司姓の人物として、国司精造（くにしせいぞう）が挙げられる。下記資料1～3の記述を簡潔にまとめると以下のとおり。

山口市大歳（おおとし）出身、慶応2年（1866年）12月24日生、昭和38年（1963年）1月4日没。大正7年（1918年）6月に陸軍少将に任ぜられた後、予備役となって山口に戻り、以降は「地方一流名士、郷土最高位の社会人として」（『國司翁白寿記念』所収「国司精造翁白寿祝賀会発起趣意書」）活躍した、とのこと。

回答プロセス: 「防長新聞」縮刷版で大正2年（1913年）2月分を確認、2月13日付け3面に防長短歌大会の記事があり、「国司少将（くにしせうせう）は来賓として出席」とあり。（なお、同記事は『新編中原中也全集別巻（下）資料・研究篇』p17-19に収録）

少将とあるので、『日本陸海軍人名辞典』（福川秀樹編著、芙蓉書房出版、1999）を確認、p180の国司姓の該当者のうち、大正期にあたるのは国司精造、国司伍七の2名。国司伍七は大正11年（1922年）に陸軍中将とあるので除外。

国司精造について、当館のふるさと文献情報検索（ http://library.pref.yamaguchi.lg.jp/wo/furusato/srh/ ）で確認、ヒットした関係資料のうち、比較的記述の詳しい資料1、2と、没年を記した資料3、引退後の様子の分かる資料4を回答資料として採用。

NDC

参考資料

1.末弘錦江 , 末弘, 錦江. 防長人物百年史再版. 山口県人会, 1967.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I051638312-00 (p269)
2.末弘, 清 , 末弘清著. 山口県人物史. 山口県人会, 1939.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001652858-00 (p651-652,肖像あり)
2-2.国立国会図書館デジタルコレクション（国立国会図書館/図書館送信参加館内公開）：末弘, 清 , 末弘清著. 山口県人物史再版. 山口県人会, 1935.
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1178816/353 (353-354コマ,肖像あり，参加館公開資料)
3.國司翁白寿記念. 白寿祝世話人一同, 1962.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I060641756-00
4.福川秀樹編著 , 福川, 秀樹, 1949-. 日本陸軍将官辞典. 芙蓉書房出版, 2001.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002956687-00 (p274)
5.中原中也著 , 大岡昇平 [ほか]編 , 中原, 中也, 1907-1937 , 大岡, 昇平, 1909-1988. 新編中原中也全集別巻下(資料・研究篇). 角川書店, 2004.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007574199-00 (p17-19)