レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005/03/17
- 登録日時
- 2008/11/28 02:11
- 更新日時
- 2009/01/10 15:48
- 管理番号
- 10-2B-200503-01
- 質問
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解決
砂糖の単位だと思うが、「歩」と「等」の違いはなにか?またどういうことを示す単位なのか?
「[大阪商工会議所]統計年報」(昭和元年)の「大阪市内各種商品相場高低」の品名「黒糖」の項には「琉球(ニ歩)」、「同(ニ歩半)」等とあり、同統計の昭和2年度の同一項目には「琉球(ニ等)」、「同(ニ等)」等とある。
- 回答
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『砂糖の歴史物語』のp56に、黒糖の等級名称変遷の記述あり。
「藩政時代から明治期にかけては、等級名称は当初イロハニホヘトの7等級に分かれていたが、
後に「歩付(ぶつき)と称する等級名称に変更される。それは品質の高い順に、三歩(イ)、ニ歩半(ロ)、
ニ歩(ハ)、一歩半(ニ)、一歩(ホ)、半歩(へ)、計(はかり)(または許(はかり))(ト)の7等級である。」
「これが大正10年(1921年)には、特等(三歩、ニ歩半)、一等(ニ歩)、二等(一歩半)、三等(一歩)、
粗悪糖(半歩、計)の5等級に分けられ」云々。
ただし、「[大阪商工会議所]統計年報」では、ニ歩、一歩半、一歩、または一等、二等、三等の3つの等級のみ使用されている。
- 回答プロセス
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1.当館所蔵資料をフリーワード“大阪”ד糖業”で検索した結果より
『なにわのさとのものがたり』P.61に「黒糖二歩(現在の一等相当品)」とあり。
また、『大阪砂糖取引所30年史』P.404に、「明治時代、歩と等が両方使われていた」とあり。
『砂糖の歴史物語』〔谷口学〕P.1に、「黒糖の等級名称が大正時代末期まで使用」とあり、
また、P.56には、等級の変遷についての記述がある。
2.以下には関連の記述なし。
『丸善単位の辞典』丸善 ・ 『世界大百科事典:2003年版11(サーサン)』平凡社・『同19(テ-トウク)』、
『同26(ホ-マキ)』・ 『大阪砂糖取引所30年史別巻規程編』大阪砂糖取引所
請求記号〔588〕のうち、製糖業関係のもの
『沖縄・奄美の文献から見た黒砂糖の歴史』ボーダーインク、
『砂糖あきない今昔』日経事業出版社、
『現代日本糖業史』丸善プラネット
『近代日本糖業史 上』『近代日本糖業史 下』勁草書房
『日本製糖技術史』清文堂出版
先物取引に関するもの
『商品先物取引の基礎知識』時事通信社〈当館書誌ID:0080062219〉
- 事前調査事項
- NDC
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- 取引所 (676 9版)
- 参考資料
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「[大阪商工会議所]統計年報」 昭和元年 大阪商工会議所,1927<当館書誌ID:0080249410>
「[大阪商工会議所]統計年報」 昭和2年度 大阪商工会議所,1928<当館書誌ID:0080249411>
「なにわのさとのものがたり 戦前までの大阪糖業史」 大阪糖業倶楽部,1970(『糖華』第14巻第55号別冊)<当館書誌ID:0080165570>
「大阪砂糖取引所30年史 : 開所30年記念特集」大阪砂糖取引所,1982<当館書誌ID:0000460783>
「砂糖の歴史物語」 谷口 学/著 [谷口学],1997<当館書誌ID:0000631579>
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「[大阪商工会議所]統計年報」 昭和元年 大阪商工会議所,1927<当館書誌ID:0080249410>
- キーワード
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- 大阪府大阪市
- 砂糖
- 黒糖
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 統計
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000049325