レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年08月22日
- 登録日時
- 2024/08/23 15:12
- 更新日時
- 2024/09/19 12:40
- 管理番号
- 1011
- 質問
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解決
- 回答
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湯浅吉郎館長の読みは、当館では「ユアサ キチロウ」と伝わっている。ただし、湯浅吉郎館長の読みを示す文書等は、館内には残っていない状況であった。
今回、改めて調査を行ったところ、以下の館長在任中に刊行された資料により改めて「ユアサ キチロウ」と確認した。
1.明治42年、現在地への移転開館時の京都日出新聞(現在の京都新聞の前身)に、「館長(かんてう)は米国哲学博士(べいこくてつがくはくし)湯浅吉郎氏(ゆあさきちらうし)」とあり。
2.館長在任中刊行の資料『Who's who in Japan FIRST ANNUAL EDITION』明治44年 に、「Yuasa,Kichiro」の表記がある。 https://dl.ndl.go.jp/pid/1699848/1/627
- 回答プロセス
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当館に記録が残っていないことから、今回は館長在任中の刊行資料から氏名の読みが付されている資料がないか確認し、当館に伝わっている読みと違いがないことを確認した。
この調査の結果をふまえ、京都府立図書館の書誌データは修正した。
あわせて、京都府立図書館の書誌データは、図書館流通センター作成のTRC-MARCを使用しており、TRC-MARCの典拠データが「ユアサ ヨシロウ」であったことから、当館の書誌データも「ヨシロウ」となっていた。この読みについて、図書館流通センターにその根拠等をお尋ねしたところ「古い時代に作成した典拠ファイルであるため、ヨミの根拠とした資料は確認できませんでした。今回の再調査の結果、『図書館情報学用語辞典 第5版』2020年 丸善出版刊にて確認できたとして、キチロウのヨミに典拠ファイルを訂正いたします。」との回答があった。
また、国立国会図書館の典拠データ https://id.ndl.go.jp/auth/ndlna/00344098 では、「キチロウ」から「ヨシオ」に訂正されていた。そのため、国立国会図書館に訂正された理由等を尋ねたところ「当初は、推量読みで「キチロウ」と読みを付与したものと推測されます。その後、『日本現代文学大事典』の「湯浅半月」の項に「本名吉郎」とあり、「よしお」と振り仮名が振られていたことから、それを根拠に1994年に、読みを「キチロウ」から「ヨシオ」に訂正したと推測されます。今回のご質問を受けて改めて調査したところ、「キチロウ」の読みを採用している文献の方が多く存在していましたので、改めて読みを「キチロウ」に訂正しました。なお、「ヨシオ」「ヨシロウ」と記載している文献もあることから、それぞれ、異形アクセス・ポイント(別名)として記録しました。」との回答があった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 10版)
- 各種の図書館 (016 10版)
- 参考資料
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京都日出新聞. [京都新聞社] [製作].
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000000058531 -
Who's who in Japan FIRST ANNUAL EDITION. The Who's Who in Japan Office, 1911.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000039-I1699848
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京都日出新聞. [京都新聞社] [製作].
- キーワード
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- 湯浅吉郎
- 京都府立図書館
- 照会先
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- 国立国会図書館
- 図書館流通センター
- 寄与者
- 備考
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京都府立図書館作成・図書リスト「府立図書館「岡崎」110 年の歩み 湯浅館長編」(湯浅吉郎略年譜あり)
https://www.library.pref.kyoto.jp/contents/wp-content/uploads/2024/07/2b08ee7dfd10a264c5f966763484a712.pdf
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000354710