レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023/08/30
- 登録日時
- 2023/11/22 00:30
- 更新日時
- 2023/11/22 00:30
- 管理番号
- 6001061220
- 質問
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解決
東清(東支)鉄道倶楽部がどのようなクラブであったか知りたい。
- 回答
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東清(東支)鉄道倶楽部は1911年に竣工した東清鉄道の社員クラブで、レストランやダンスホール、図書館などを備えた施設でした。以下の資料に記述があります。
・『日本人が夢見た満洲という幻影:中国東北部の建築遺構を訪ねて』(船尾修/写真・文 新日本出版社 2022.7)
写真図版「9.ハルビン(2)」(p.175-193)に「東清鉄道本社と道路を挟んだ正面に建つ東清鉄道倶楽部。映画やダンスホールなど幹部職員の娯楽を提供するための場所であった。現在は哈爾浜鉄路局文化宮として同じような用途に使われている。(後略)」と解説のある写真が掲載されています。(p.178)
・『図説「満洲」都市物語:ハルビン・大連・瀋陽・長春 (ふくろうの本)』(西澤泰彦/著 河出書房新社 2006.5)
「1 ハルビン(哈爾濱) 軍艦とアール・ヌーヴォー」の「鉄道と都市建設」(p.22-29)に「東清鉄道クラブ:1911年に竣工した東清鉄道の社員クラブで、公共施設の少なかった当時はハルビン市民の集まる場所でもあった。現在は哈爾濱鉄路局倶楽部。」と解説のある写真が掲載されています。(p.25)
・『李香蘭と東アジア』(四方田犬彦/編 東京大学出版会 2001.12)
「1 満洲/日本」の「『私の鶯』と音楽の都・ハルビン」(p.77-100)に次の記述があります。
「一九〇三年に着工された『ハルビン東清鉄道倶楽部』は、オペラの上演からコンサート、舞踏会までできる大ホールと、図書館、レストラン、バー、ビリヤード室などを備えた鉄道従業員慰安のための施設で、ロシアの貴族階級だった東清鉄道の幹部職員たちが、豊富な資金力を使って、ハルビンという辺境の都市に西欧的なサロン文化をそのまま移植しようとしたものであった。」(p.85)
・『欧洲旅行案内』(上村知清/著 海外旅行案内社 1927)
「滿鮮經由、陸路歐都まで」の「長春に入る、此處まで來れば」の項(p.310-316)に次の記述があります。
「東支鐵道倶樂部は新市街に在つて、露國上流の交際場であるが、冬季オペラの上演を以て、夏季は綠陰樹下の社交場を以て、同時に露西亞料理の粹を以て著名なものである。」(p.316)
・『満洲国旅行案内(新光社旅行案内叢書 第1篇)』(大津敏也/著 新光社 1932)
「哈爾賓」の「ロシヤ情緒」の項(p.228-229)に次の記述があります。
「新市街の東支鐵道倶樂部は、オペラ劇場として、又上流の社交場として有名であるばかりでなく、ロシヤ料理の粹を提供する所(後略)」(p.229)
[事例作成日:2023年8月30日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国 (222 10版)
- 鉄道運輸 (686 10版)
- 参考資料
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- 日本人が夢見た満洲という幻影 船尾/修‖写真・文 新日本出版社 2022.7 (178)
- 図説「満洲」都市物語 増補改訂版 西澤/泰彦∥著 河出書房新社 2006.5 (25)
- 李香蘭と東アジア 四方田/犬彦∥編 東京大学出版会 2001.12 (85)
- 欧洲旅行案内 上村/知清∥著 海外旅行案内社 1927 (316)
- 満洲国旅行案内 大津/敏也∥著 新光社 1932 (229)
- キーワード
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- 満州(マンシュウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000341336