レファレンス事例詳細

事例作成日: 2013年05月21日

登録日時: 2013/11/19 10:03

更新日時: 2014/01/29 18:52

提供館: 埼玉県立久喜図書館 (2110009)

管理番号: 埼熊-2013-056

質問: 解決

評伝の書き方または評伝を書く時に参考になる資料を紹介してほしい。

回答: 参考になると思われる以下の所蔵資料およびインターネット情報を紹介した。
『女の一生を書く』（江刺昭子著　日本エディタースクール出版部　1994）
　評伝対象は女性だが、書き方について説明している章あり。

『伝記と自伝の方法』（矢作勝美著　出版ニュース社　1971）
　「資料収集その調査と取材」「主題の創造とその追求」「作品構成と叙述の問題」といった章あり。

『ノンフィクションの書き方　上智大学コミュニティ・カレッジの講義と実習』（加藤恭子編著　はまの出版　1998）
　書き方に伝記も含む。インタビューの方法、資料の検索などの章あり。

『ノンフィクションの作法』（筑紫哲也〔ほか〕編著　潮出版社　1989）
　月刊『潮』の「潮賞ノンフィクション部門」の第1回から第7回の選考委員を務めた筑紫哲也・本田靖春・柳田邦男が、選考会で話された「ノンフィクションとはなにか」をはじめとする話題をとりまとめたもの。具体例をあげて論じているのでわかりやすく、評伝に限った資料ではないが、参考になると思われる。

ウィキペディア日本語版の方針
《Wikipediaの「存命人物の伝記」》（http://ja.wikipedia.org/wiki/Wikipedia:%E5%AD%98%E5%91%BD%E4%BA%BA%E7%89%A9%E3%81%AE%E4%BC%9D%E8%A8%98　ウィキメディア財団　2013/05/21最終確認）

回答プロセス: 1　評伝・伝記に関連する分野の資料を調べる
ＮＤＣ分類021〈著作．編集〉に関する書架を確認する。
『女の一生を書く　評伝の方法と視点』以外に該当する資料は見あたらず。

ＮＤＣ分類28〈伝記〉に関する書架を確認するが、該当の記述なし。
『自伝の書き方　新潮選書』（保阪正康著　新潮社　1988）
『「実習」自分史の書き方』（内海靖彦著　柏書房　2000）
『“元祖”が語る自分史のすべて』（色川大吉〔著〕　草の根出版会　2000）
　
ＮＤＣ分類81 〈日本語〉〈816　文章．文体．作文〉に関する書架を確認する。
『分かりやすい日本語の書き方』（大隈秀夫著　講談社　2003）
　文章上達のコツをまとめたもので、「日本語の作法を身につける」「伝わる文章を味わう」等、「色々な言い換えの語を知る」などは参考になるかもしれない。
『「分かりやすい文章」の技術』（藤沢晃治著　講談社　2004）
　一般的な文章作成において、わかりやすい文章を書くための方法を「構成」「レイアウト」「説得の技術」「センテンス」「推敲」に分けて紹介している。
『読み書きの技法』（小河原誠著　筑摩書房　1996）
　パラグラフの理論のほか、第三章には「エッセイの基本理論」として、パラグラフをエッセイに拡張する方法が示されている。
『コミュニケーション力を高める文章の技術』（芦永奈雄著　フォレスト出版　2010）
　平明な言葉で文章の技術を記している。

ＮＤＣ分類901〈文学理論．作法〉に関する書架を確認する
『10人のノンフィクション術』（関朝之著　青弓社　2002）
　インタビュー集。佐野眞一、大崎善生など実在人物をテーマにした作家も含まれている。

2　自館目録を〈記録文学〉で検索し、以下の資料の該当あり。
『だから、僕は、書く。』（佐野眞一著　平凡社　2003）
　ノンフィクションとはなにか、宮本常一の教えや著書から受けた影響、自身のノンフィクション作品をとりあげ、インタビューの方法や表現の仕方などを記している。
『記録を記録する』(黒井千次著　福武書店　1982）
　テレビ・ラジオ・新聞の記録(番組）の作成過程を取材し、あるいは自らの記事作成の過程であった被評伝者の様子を自分のメモ等から綴っている、評伝の体験記のような内容。