レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2025/02/14
- 登録日時
- 2025/03/29 00:37
- 更新日時
- 2025/03/29 00:37
- 管理番号
- R1015290
- 質問
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解決
四天王寺の宝器「京不見御笛」の名前の由来が知りたい。
- 回答
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寺から出されると壊れ、寺に戻ると元通りになる笛で、京に至らないことから、「京不見御笛」と名付けられたといわれています。
以下の資料を紹介しました。
・『天王寺舞楽』(小野真龍/著 法藏館 2024.4)
p.152-162 第七章 近世天王寺楽人の生態 「蘇利古」と「京不見御笛」
『四天王寺誌』『新撰楽道類集大全』『浪華百事談』に記載された「京不見御笛」の名前の由来に関する説話が紹介されています。
・『四天王寺史料(清文堂史料叢書 第66刊)』(棚橋利光/編 清文堂出版 1993.4)
p.41 天王寺誌 第三巻 宝物記 京不見ノ(レ点)御笛
足利義政が、聖徳太子が作った笛を京都に召したところ、笛は壊れて京都に至らなかった。寺に戻ると笛は元通りになっていた、という話が紹介されています。
・『新撰樂道類集大全』※大阪府立図書館未所蔵
「国書データベース」(2025/2/14確認)
https://doi.org/10.20730/100376856 1559コマ目
聖徳太子が作った秘蔵の笛を、後花園院が叡覧するために運ぼうとしたところ、途中で壊れてしまった。帰山すると笛は元通りになっていたため、これを「京不見ノ笛」と名付けた、という話が紹介されています。
・『日本随筆大成 第3期 2 浪華百事談 新装版』(日本随筆大成編輯部/編 吉川弘文館 1995.6)
p.267 浪華百事談 巻之九 京不見の笛
『新撰樂道類集大全』と類似の話が紹介されています。
名前の由来について「京師に至らずして途中より帰り、京を見ざる笛なればとて、京不見と勅銘し給ふ。」とあります。
〔事例作成日:2025年2月14日〕
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 邦楽 (768 10版)
- 参考資料
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- B16979876 天王寺舞楽 小野/真龍‖著 法藏館 2024.4 768.21 978-4-8318-6286-0 (p.152-162)
- B10081382 四天王寺史料 棚橋/利光∥編 清文堂出版 1993.4 188.45 4-7924-0385-5 (p.41)
- B10449568 日本随筆大成 第3期 2 日本随筆大成編輯部∥編 吉川弘文館 1995.6 914.5 4-642-09049-5 (p.267)
- 国書データベース『新撰樂道類集大全』(2024/2/14現在):<https://doi.org/10.20730/100376856>
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 大阪
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000367546