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質問: 解決

東京都文京区にある、錦春稲荷神社（きんしゅんいなりじんじゃ）に祀ってあったお稲荷様が
砲兵工廠（ほうへいこうしょう）で小倉に移動したと聞きました。
当時の様子が分かる資料はありますか。

回答: ・「日本歴史地名大系　41　福岡県の地名」（P1230）を調べると、
到津八幡（いとうづはちまん）神社の項目（P1229～P1230）に『昭和八年小倉工廠の中に錦春稲荷神社が移された。大正十二年の関東大震災で東京砲兵工廠は寛大な被害を受けたが、同所の享和三年水戸徳川家が祀った同社は延焼を免れたことから工廠の小倉移転に伴い同社の神体、鳥居なども原型のまま運ばれた』と書かれています。

・「小倉陸軍造兵廠史」（P27）には、当時の建物の様子や神霊を奉遷した際には、
『古式にのっとり、夜、灯火を消した中で厳かにとり行なわれた』との記述もあります。

・「続　小倉陸軍造兵廠史」（P88，P121～122）ご神体が小倉から日田に移動した際の当時の掲示文や日田の神社の写真、P126　には日田に移動後の跡地周辺の地図が掲載されています。

また、北九州市平和のまちミュージアムHP内　 http://www.kitakyushu-peacemuseum.jp/
(2023年10月11日最終確認）に掲載されている学芸員日記「2022/06/24　平和のまちミュージアムの場所には、むかし何があったのか」にも錦春稲荷神社が移されたことが書かれています。

回答プロセス: 1.土地の歴史に関する質問のため、「日本歴史地名体系　福岡県の地名」を参照。
小倉に移動したことが確認できる。

2.市内図書館の蔵書検索では、「錦春稲荷神社」「小倉造兵廠」「小倉工廠」「砲兵工廠」「北九州市」などをキーワードにして検索。関連資料を確認できる。

3.インターネットでも蔵書検索と同じキーワードで検索し、跡地には北九州市平和のまちミュージアムが建設されていることがわかる。北九州市平和のまちミュージアムHP内、学芸員日記から当時の様子・参考文献を確認できる。

4.参考文献をもとに再度図書館の蔵書資料を確認。

事前調査事項: ・錦春稲荷神社のお稲荷様は東京工廠とともに小倉へ移動した。
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000285010

NDC

参考資料

小倉陸軍造兵廠同窓会篇 , 小倉陸軍造兵廠同窓会. 小倉陸軍造兵廠史. 小倉陸軍造兵廠同窓会, 1988.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001957685-00 (（P27）)
小倉陸軍造兵廠同窓会編 , 小倉陸軍造兵廠同窓会. 小倉陸軍造兵廠史続. 小倉陸軍造兵廠同窓会, 1989.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I058089809-00 ( (P88，P121～122))
日本歴史地名大系第41巻 (福岡県の地名). 平凡社, 2004.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007550536-00 , ISBN 4582490417 (（P1230）)
北九州市平和のまちミュージアム ( http://www.kitakyushu-peacemuseum.jp/（2023年10月11日最終確認）
(学芸員日記「2022/06/24　平和のまちミュージアムの場所には、むかし何があったのか」))