レファレンス事例詳細

事例作成日: 2008/08/27

登録日時: 2010/03/30 02:03

更新日時: 2010/04/01 14:05

提供館: 千葉県立中央図書館 (2120001)

管理番号: 千県中千葉-2009-0022

質問: 解決

関寛斎の著書に「命の洗濯」、「旅行日記」、「目ざまし草」がある。オリジナルを見たいので、所蔵している機関を教えてほしい。
また、彼が4年ほど学んでいた佐倉順天堂時代の彼の動向について残されている資料はあるか。

回答: （１）『命の洗濯』『旅行日記』『目ざまし草』について
『命の洗濯』について
これは1901(明治34)年に初版され、その後1906年喜寿を記念して｢命の鍛錬｣及び｢養生心得｣を加えて再版、1910(明治43)年３版が出ている。その後、「旅行日記」「目ざまし草」を加え、1912(明治45)年、警醒社から刊行されている。このうち、1901年と1912年のものは国立国会図書館が所蔵しており、国立国会図書館ホームページの近代デジタルライブラリー（http://kindai.ndl.go.jp/index.html）で内容も閲覧することができる。なお、初版は『いのちの洗濯』と「いのち」の部分はひらがな表記になっている。
『いのちの洗濯』（青山清吉　1901）（http://opac.ndl.go.jp/recordid/000000475973/jpn）
『命の洗濯』（警醒社　1912）
（http://opac.ndl.go.jp/recordid/000000419069/jpn）

『旅行日記』『目ざまし草』について
< >内は請求記号
当館所蔵の『関寛斎遺品目録』（東金市立東金図書館　1982）に、この2冊と上記『命の洗濯　3版』（1910）が掲載されている。東金市立図書館に確認したところ、現在は東金市教育委員会生涯学習課文化学習振興係で管理しており、事前連絡をいただければ閲覧は可能とのことだった。
(担当：文化学習振興係長)

（２）佐倉順天堂における関寛斎の動向について
1848-1852年に順天堂にいた関寛斎は、1859年『順天堂外科実験』を記した。これは、当時順天堂で行われた33例の外科手術を詳細に記録したもので、『房総の先覚展　第1回展示目録』（千葉県立中央図書館　1976）によると順天堂大学図書館が所蔵しているとのこと。当館所蔵資料『順天堂史　上』(順天堂　1980)p91-106｢関寛斎とその記録『順天堂外科実験』｣という項目で解説されている。また、当館では所蔵していないが、『順天堂経験』(芝木秀哉著　2000)という翻刻解説した資料が出版されている。
（インターネット最終アクセス：2010年2月25日）