レファレンス事例詳細

依頼者は図書を１冊持参され、巻末の参考文献リストが一覧表になっているページを開き、そこに記載された資料
"W.G.Mallard / NIST Chemical Kinetic Database Ver.6.01 / NIST Standard Ref. Database 17(1994)"
の入手を希望。該当箇所を見ると、この資料情報記載に続く備考欄らしきところに、日本語で以下の説明あり。
「1993年年末までの7,000以上の文献から抽出されたガス素反応データのフロッピー版」
（依頼者は、このフロッピーがもし販売されていれば、高額でもよいので購入したい、とのこと）
（掲載図書名を控えればよかった）

①【機関名の確認】
　　"NIST"をGoogleで検索したところ、National Institute of Standards and Technology"（米国国立標準技術院
　　 ←データベース「Japan Knowledge」確認）であるらしい。

②【資料の同定】
　　OCLC FirstSearch＞ WorldCat＞で、title ：Chemical Kinetic* database*で検索したところ、
ご依頼より新しい2000年リリースの"Standard Reference Database 17, Version 7.0 (Web Version)"
　　がヒット。正しくはChemical Kinetics Databaseであった。URLもリンクされており、Abstract欄には、
　　"（中略）These data have been abstracted from over 12,000 papers with literature coverage
　　　through early 2000."とあり、「1993年末までの・・・」と記載されたVer.6.01が更新されてWeb版になった
　　ものと判断できる。実際にそのURLにアクセスすると、NISTのサイト内（※１）で無料検索が可能であった。

③依頼者にこの旨説明し、一度ご自身でアクセスのうえ、このデータベースで事足りたかどうか確認いただくよう連絡。
　 数日後、「必要な情報が得られた」との返信あり。このデータベースを、当係で作成している「自然科学系リンク集」
　（http://www.ritsumei.ac.jp/acd/mr/lib/bkc/media_70.html）に追加。