レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年10月24日
- 登録日時
- 2024/09/10 15:45
- 更新日時
- 2024/12/04 14:39
- 管理番号
- 埼熊-2024-043
- 質問
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解決
1940年代以前のアメリカの身分・階級制度について知りたい。
- 回答
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アメリカの身分・階級制度について関連記述のあった以下の資料を紹介した。
『アメリカ学入門 新版』(古矢旬[ほか]編 南雲堂 2004)
p150-151「社会・文化 5 平等の神話と階級」の項目あり
p152-153「社会 文化 6 上流・中流・下層階級」の項目あり
『世紀転換期のアメリカ 伝統と革新』(阿部斉[ほか]編 東京大学出版会 1982)
p61-90 清水知久著「帝国主義形成期の階級と民族」
シオドア・ローズベルトとアメリカ労働総同盟の指導者であったサミュエル・ゴンパースが、階級と民族についてどのような考え方を持ち、また発展させていったかが考察されている。
『都市・身分・新世界』(フランソワ=ジョゼフ・ルッジウ著 山川出版社 2016)
p72-111「大西洋貴族は存在するか」に、フランスから北アメリカ大陸に渡った貴族階級について論じられている。
p115-112 参考文献リストあり。
『メイキング・オブ・アメリカ』(阿部珠理著 彩流社 2016)
p83-114「第3章 黒人奴隷と「南部貴族」のアメリカ」南北戦争時代のアメリカ南部において、イギリスから移住したイギリス貴族が貴族的階級を構成していた記述あり。
『中産層文化と近代』(関口尚志[ほか]編 日本経済評論社 1999)
p188-193「1「中産階級」たろうとするアメリカ人」
p188-189「ヨーロッパ諸国では突出した権力や富をもつ国王・貴族が社会に君臨しているが、アメリカにはそれがなく、反面「自由」と「平等」が誰にもふんだんにある、と彼らは考えた。」とあり。
p189「アメリカ人は「自由」と「平等」が溢れ身分も階級もない機会の国を構想した。」「階級なき民主主義国アメリカ」とあり。
p190「アメリカ社会に実在する貧富の差は階級という質的差ではなく所得という量的差にすぎないという感覚が、こうして学問の場でも着実に広がっていくこととなったのだった。」とあり。
- 回答プロセス
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1 参考図書を確認する。
『歴史学事典 第10巻 身分と共同体』(尾形勇[ほか]編 弘文堂 2003)
p430「アメリカには独立以前からイギリスにおける中流階層的な徳目を重視する社会意識が存在していたが、比較的均質的なアメリカ白人社会にあって階級意識を除いた中産階級的な社会を理想とする考えが19世紀になると一層拡大し、(中略)19世紀末から20世紀に入ると、アメリカ式大量生産技術の発展を基礎としながら、こうした中産階級の同質性意識を背景として、同一商品の大量生産、大量消費が実現され、大衆消費社会への道が切り開かれた。」とあり。
その他身分論についてヨーロッパなどの項目はあるが、アメリカの身分論の項目はなし。
『アメリカを知る事典 新版』(荒このみ[ほか]監修 平凡社 2012)
p466「排外主義」
「アングロ・サクソン系の移民がアメリカ文明の中心的な担い手であり、それ以外の移民が持ち込む〈劣悪な〉〈非米的〉文化の影響から、アメリカの政治的・社会的諸制度を守らなければならないとする信条」とあり。
2 NDC分類〈253.01〉〈302.53〉の棚にあたる。
『アメリカ学入門 新版』(古矢旬[ほか]編 南雲堂 2004)
3 自館目録をキーワード〈アメリカ & 階級〉〈アメリカ & 身分〉〈アメリカ & 貴族〉〈アメリカ & 権力〉〈アメリカ & 上流階級〉で検索する。
『中産層文化と近代』(関口尚志[ほか]編 日本経済評論社 1999)
『都市・身分・新世界』(フランソワ=ジョゼフ・ルッジウ著 ŀ高澤紀恵[ほか]編 山川出版社 2016)
『世紀転換期のアメリカ 伝統と革新』(阿部斉[ほか]編 東京大学出版会 1982)
p61-90 清水知久「帝国主義形成期の階級と民族」
p61-63「本稿の目的と限界」
p63「本稿で考察の対象とするのは(略)筆者は極めて狭く限定して、副大統領になる以前のシオドア・ローズベルトとAFLの指導者サミュエル・ゴンパースが、階級と民族についていかなる考え方をもち、あるいは発展させていったかを跡づけるにとどまる。」とあり。
p64-73「ローズベルトにおける階級と民族」の項目あり。
p73-81「ゴンパースにおける階級と民族」の項目あり。
『メイキング・オブ・アメリカ』(阿部珠理著 彩流社 2016)
〈その他調査済み資料〉
『アメリカ文化55のキーワード』(笹田直人[ほか]編著 ミネルヴァ書房 2013)
『アメリカ「帝国」の中の反帝国主義 トランスナショナルな視点からの米国史』(イアン・ティレル[ほか]編著 明石書店 2018)
『アメリカの歴史を知るための63章』(富田虎男[ほか]編著 明石書店 2015)
『アメリカ史』(紀平英作編 山川出版社 1999)
『ヴィクトリアン・アメリカの社会と政治』(常松洋著 昭和堂 2006)
『現代アメリカ社会論』(大塚秀之著 大月書店 2001)
『アメリカにおける白人意識の構築』(デイヴィッド・R.ローディガー著 明石書店 2006)
『階級・官僚制と学校』(M.B.カッツ著 有信堂高文社 1989)
- 事前調査事項
- NDC
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- アメリカ合衆国 (253 9版)
- 政治.経済.社会.文化事情 (302 9版)
- 参考資料
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- 『アメリカ学入門 新版』(古矢旬[ほか]編 南雲堂 2004) , ISBN 4-523-26441-4
- 『世紀転換期のアメリカ 伝統と革新』(阿部斉[ほか]編 東京大学出版会 1982) , ISBN 4-13-030047-4
- 『都市・身分・新世界』(フランソワ=ジョゼフ・ルッジウ著 山川出版社 2016) , ISBN 4-634-47509-X
- キーワード
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- 階級-アメリカ合衆国
- 身分
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 歴史
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000355387