レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年4月30日
- 登録日時
- 2021/04/27 17:51
- 更新日時
- 2021/05/07 15:34
- 管理番号
- 県立長野-21-012
- 質問
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解決
信濃毎日新聞昭和5年11月6日に掲載されたはずの「信濃銀行 支払猶予 けさ突如発表」という記事を見たい。『八十二銀行史』八十二銀行編・刊 1968【N338/10】p.135に記事が掲載されている。検閲により削除されて発行したという記録がある。
- 回答
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信濃毎日新聞 昭和5年11月7日(金)の夕刊 一面の中ほどにある。新聞の欄外の日付は、昭和5年11月7日となっているが、新聞名が書かれた題字の直下の日付は11月6日となっている。
当該記事の見出しは、「信濃銀行 支払猶予 けさ突如発表」とあり、関連記事として、「親銀行三菱へ援助を申し込む 猶予期間は資金到着まで」となっている。
この記事は、当館所蔵の原紙に掲載されており、「信濃毎日新聞データベース」上では、当該記事が削除され、その部分だけが空白になったものが収録されている。
なお、『出版警察報 第7巻』内務省警保局編 不二出版 2010【023.8/ナイ/7】に収録されている「出版警察報 第27号」p.95には、昭和5年11月の禁止出版目録があり、安寧の項目に、「新聞紙法ニ依ルモノ」として、当該号である信濃毎日新聞11月7日第17400号が挙げられている。この目録では、詳細な内容までは記載がない。同日に出版禁止となっている新聞は全国で21紙あり、うち長野県内の新聞が「信濃毎日新聞」「長野新聞」「飯田新聞」の3紙ある。また、愛知県の「名古屋新聞(長野県版)」の出版禁止となっている。
当館所蔵の「長野新聞」の11月8日(土)の記事を見たところ、「信濃毎日新聞」のような記事の空白はなく、第2面に次のような社告が掲載されている。
本紙七日附朝刊は六日午後十一時五分発売禁止の処分を受けたる為全部改刷するの已むなきに至り
ました随って配達遅延の個所もあらうと存じます、此点読者各位のご了承を願ひます 長野新聞社
- 回答プロセス
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1 当館契約の「信濃毎日新聞データベース」で同日、および周辺の日時から当該記事を探す。問い合わせの11月6日の記事には当該記事はなく、11月7日の夕刊に記事が削除されたと見られる紙面を確認する。
2 所蔵している原紙を確認する。11月7日の夕刊第1面に当該記事を確認する。
原紙は製本されているため、のど部分の記事が2行ほど読めないが、データベースに収録されたものは、構成上段が変わっていたためか見落とされ、削除されずに残っていたため補完して提示することとした。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (071 10版)
- 金融.銀行.信託 (338 10版)
- 中部地方 (215 10版)
- 参考資料
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- 信濃毎日新聞. 信濃毎日新聞社.
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内務省警保局/編 , 内務省警保局 , 内務省. 出版警察報 7. 不二出版, 2010-09.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I081451247-00 (【023.8/ナイ/7】)
- キーワード
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- 信濃銀行
- 信濃毎日新聞
- 発禁
- 出版禁止
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000297630