レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年10月04日
- 登録日時
- 2025/01/23 12:22
- 更新日時
- 2025/03/07 15:30
- 管理番号
- 埼熊-2024-085
- 質問
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解決
片山杜秀著「闘論席」(『エコノミスト 2023年9月12日』p3)に、第一次世界大戦後の不況下で人件費が安い朝鮮人労働者の雇用が増え、彼らに仕事を取られていると恨む人が大勢いたことも関東大震災での虐殺の原因、という内容の記述があった。このような記述のある資料が他にもあれば読みたい。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
『都市と暴動の民衆史 東京・1905-1923年』(藤野裕子著 有志舎 2015)
p271-300「第八章 朝鮮人虐殺の論理」の項
p272「特に山田昭次は、土工など日本の不熟練労働者にとって、より低賃金で雇用される朝鮮人労働者は労働市場において競合相手であり、そのために朝鮮人に対する排外意識・差別意識を強めていたのだと指摘する。」とあり。
ほか、項全体に渡って、流言により虐殺が起きた詳しい経緯や、関係者の供述、他の研究者による指摘について記載されている。
『関東大震災時の朝鮮人虐殺 その国家責任と民衆責任』(山田昭次著 創史社 2003)
p54-57「戦後恐慌下の日本人労働者の在日朝鮮人に対する反感の発生」の項
雇用格差による反感について、虐殺事件の一因として述べられている。
『東京のなかの朝鮮 歩いて知る朝鮮と日本の歴史』(在日韓国・朝鮮人生徒の教育を考える会編著 明石書店 1996)
p126-141「関東大震災と朝鮮人虐殺~両国駅から木根川橋まで~」の項
p138に、民衆がデマを信じた理由のひとつとして「朝鮮人は、安い賃金で働かざるをえなかったという現実がありました。続々とやって来る朝鮮人に対して、仕事を奪われると反感を持つ人々もいたのです。こうした背景のもとで、民衆も積極的に虐殺や迫害に加わっていったと考えられます。」とあり。
山田昭次著「関東大震災と朝鮮人虐殺―民衆運動と研究の方法論前進のために―」(『季刊 三千里 36号』p39-49 三千里 1983.11)
p49「(前略)資本は日本人労働者より賃金が三〇%から五〇%安い朝鮮人、中国人を使うことによって、不況を乗り切ろうとしたのであろう。日本人未熟練労働者は、彼らによって職場を奪われはしないかという危機感をもった。(中略)このように被差別者がライバルとして登場したときに大震災が起こり、朝鮮人暴動流言が流布された。日本人下級労働者は工場経営者、労働者ボス、家主層の指揮下に、にわか共同体、つまり自警団を結成して、ライバルを殺害したというのが私の推定である。」とあり。
- 回答プロセス
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1 質問の出典記事を確認する。
『エコノミスト 2023年9月12日 27-16』(毎日新聞社 2023.9) 該当部分について出典、参考資料の記載なし。
2 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈関東大震災 & 朝鮮人虐殺〉で検索し、基本情報を確認する。
3 自館目録を検索する。
(1)〈朝鮮人 & 労働者〉
『都市と暴動の民衆史 東京・1905-1923年』(藤野裕子著 有志舎 2015)
この出典資料にあたる。
山田昭次著「関東大震災と朝鮮人虐殺―民衆運動と研究の方法論前進のために―」(『季刊 三千里 36号』p39-49 三千里 1983.11)
この記述内資料にあたる。
『いわれなく殺された人びと』(千葉県における関東大震災と朝鮮人犠牲者追悼・調査実行委員会編 青木書店 1983)
『在日朝鮮人関係資料集成 第1巻』(朴慶植編 三一書房 1975)
(2)〈朝鮮人 & 関東大震災〉
『関東大震災時の朝鮮人迫害 全国各地での流言と朝鮮人虐待』(山田昭次著 創史社 2014)
『関東大震災記憶の継承 歴史・地域・運動から現在を問う』(関東大震災90周年記念行事実行委員会編 日本経済評論社 2014)
この関連ブックリストより
『震災・戒厳令・虐殺 関東大震災85周年朝鮮人犠牲者追悼シンポジウム,事件の真相糾明と被害者の名誉回復を求めて』(関東大震災85周年シンポジウム実行委員会編 三一書房 2008)
p65-93山田昭次「関東大震災時の朝鮮人虐殺事件の歴史的意味と国家責任・再考」
(3)〈著者:山田昭次〉
(4)〈関東大震災 & 朝鮮人〉
(5)〈フルテキスト:関東大震災 & 朝鮮 & 虐殺〉
4 《国立国会図書館オンライン》(https://ndlonline.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)を〈朝鮮人 & 虐殺 & 労働〉で検索する。
5 《Google ブックス》(http://books.google.co.jp/ Google)を〈震災 & 朝鮮人 & 虐殺 & 安い賃金〉で検索する。
『東京のなかの朝鮮 歩いて知る朝鮮と日本の歴史』(在日韓国・朝鮮人生徒の教育を考える会編著 明石書店 1996)
【調査済み資料】
『いわれなく殺された人びと』(千葉県における関東大震災と朝鮮人犠牲者追悼・調査実行委員会編 青木書店 1983)
『在日朝鮮人関係資料集成 第1巻』(朴慶植編 三一書房 1975)
『関東大震災時の朝鮮人迫害 全国各地での流言と朝鮮人虐待』(山田昭次著 創史社 2014)
『関東大震災記憶の継承 歴史・地域・運動から現在を問う』(関東大震災90周年記念行事実行委員会編 日本経済評論社 2014)
『震災・戒厳令・虐殺 関東大震災85周年朝鮮人犠牲者追悼シンポジウム,事件の真相糾明と被害者の名誉回復を求めて』(関東大震災85周年シンポジウム実行委員会編 三一書房 2008)
『関東大震災と朝鮮人虐殺』(姜徳相ほか著 論創社 2016)
『朝鮮人戦時労働動員』(山田昭次,古庄正,樋口雄一著 岩波書店 2005)
『近現代史のなかの「日本と朝鮮」』(山田昭次〔ほか〕著 東京書籍 1991)
『関東大震災と朝鮮人虐殺 歴史の真実』(関東大震災五十周年朝鮮人犠牲者追悼行事実行委員会編 現代史出版会 1975)
『関東大震災・虐殺の記憶』(姜徳相著 青丘文化社 2003)
『民衆暴力 一揆・暴動・虐殺の日本近代』(藤野裕子著 中央公論新社 2020)
『「下から」歴史像を再考する 全体性構築のための東アジア近現代史』(伊藤俊介,小川原宏幸,愼蒼宇/編 有志舎 2022)
『世界史としての関東大震災』(アジア・国家・民衆 関東大震災80周年記念行事実行委員会編 日本経済評論社 2004)
『現代史資料 6 関東大震災と朝鮮人』(みすず書房 1963)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2023年10月4日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 9版)
- 外交.国際問題 (319 9版)
- 労働経済.労働問題 (366 9版)
- 参考資料
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- 『都市と暴動の民衆史 東京・1905-1923年』(藤野裕子著 有志舎 2015) , ISBN 4-903426-98-X
- 『関東大震災時の朝鮮人虐殺 その国家責任と民衆責任』(山田昭次著 創史社 2003) , ISBN 4-915970-22-1
- 『東京のなかの朝鮮 歩いて知る朝鮮と日本の歴史』(在日韓国・朝鮮人生徒の教育を考える会編著 明石書店 1996) , ISBN 4-7503-0838-2
- 『季刊 三千里 36号』(三千里 1983.11)
- キーワード
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- 朝鮮人虐殺事件(1923)
- 労働問題
- 朝鮮人(日本座流)ー歴史ー大正時代
- 関東大震災(1923)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 歴史
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000361983