レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2022年09月27日
- 登録日時
- 2024/09/26 16:12
- 更新日時
- 2024/12/14 14:32
- 管理番号
- 9000040988
- 質問
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解決
甲斐武田氏に相伝した「小狐丸」という刀剣について書かれている資料があるか。小狐丸は八幡神社に奉納されたこともあるようだ。
- 回答
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参考資料をご確認ください。
- 回答プロセス
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1.『山梨百科事典』(山梨日日新聞社/編集・発行 1989年)〈資料番号0103544193〉を確認するが、「小狐丸」の項目なし。
2.「甲斐国志」を確認。
次の部分に「小狐丸」に関する記述があった。
・甲斐国志 巻之五十五 神社部第一「八幡宮」の項に、「太刀一口」として「小狐丸」に関する記述がある。
※『大日本地誌大系 46 甲斐国志 3』(雄山閣 1998年)〈資料番号0103540423〉p.3上段
※国立国会図書館デジタルコレクション一般公開
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1240877/6(133コマ左頁)
・甲斐国志 巻之九十五 人物部第四「武田右馬助信長」の項に、「〇江草兵庫介信泰 一ニ造信康」があり「小狐ノ太刀」に関する記述がある。
※『大日本地誌大系 47 甲斐国志 4』(雄山閣 1998年)〈資料番号0103540472〉p.65下段
※国立国会図書館デジタルコレクション一般公開
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1240900/7(76コマ右頁)
3.武田家の系図を確認。系図中の「信康 兵庫助」の部分に「此代従江草小狐ノ太刀相伝」などと書かれているものがある。信満の子は、信重が楯無鎧を、信康が小狐丸を相伝したとされている。
・『群書系図部集 第3』(塙保己一/編 続群書類従完成会 1985年)〈資料番号0103543344〉「武田系図」p.14下段、「武田系図」p.39上段、「両武田系図」p.51下段
・『寛政重修諸家譜 第3 巻第118〜第125 清和源氏義時流 巻第126〜第128 清和源氏義隆流 巻1』(続群書類従完成会/編・発行 1964年)〈資料番号0101636397〉p.149下段
※国立国会図書館デジタルコレクション一般公開
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1082717(441コマ左頁下段)
4.八幡神社(甲府市古府中町)の由来などを確認。次のものに「小狐丸」に関する記述があった。
・『明治神社誌料 : 府県郷社 中』(明治神社誌料編纂所/編・発行 1912年)山梨県之部 県社 八幡社p.5
※国立国会図書館デジタルコレクション一般公開
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1088278/9?tocOpened=1 (13コマ)
・『神祇全書 第4輯』(佐伯有義/等編 皇典講究所 1908年)収載「甲斐国社寺由来書抄」の甲斐国山梨郡元城屋町八幡宮由緒書pp.303-304
※国立国会図書館コレクション送信サービスで閲覧可(164-165コマ)
・『日本社寺大観 神社篇』(日出新聞社/編・発行 1933年)「甲府八幡宮」p.174
※国立国会図書館デジタルコレクション送信サービスで閲覧可(110コマ)
※各webサイトへの最終アクセスは2024.6.20
- 事前調査事項
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『日本刀大百科事典 1巻』(福永酔剣/著 雄山閣出版 1993年)〈資料番号0102731940〉p.165「江草小狐(えぐさこぎつね)」の項あり。参考文献は5巻p.387に「武田系図(続群書類従本)」と記載。
- NDC
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- 金工芸 (756 10版)
- 系譜.家史.皇室 (288 10版)
- 参考資料
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福永酔剣 著. 日本刀大百科事典 第1巻. 雄山閣出版, 1993.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I14111100456880 (p.165,請求記号756.6/フク/1,資料番号0102731940) -
大日本地誌大系 46 第2版. 雄山閣, 1998.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I21111100456508 , ISBN 4-639-00149-5 (p.3上段,請求記号K21/マツ/3,資料番号0103540449) -
大日本地誌大系 47 第2版. 雄山閣, 1998.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I21111100456509 , ISBN 4-639-00149-5 (p.65下段,請求記号K21/マツ/4,資料番号0103540498) -
塙保己一 編 ; 太田藤四郎 編. 群書系図部集 第三. 続群書類従完成会, 1985.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I09111101384530 (「武田系図」p.14下段、「武田系図」p.39上段、「両武田系図」p.51下段,請求記号288.2/ハナ/3,資料番号0103543344) -
続群書類従完成会/編. 寛政重修諸家譜 第3 新訂 複刻版. 続群書類従完成会, 1964.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I19111009210100806 (p.149,請求記号288.2/カン/3,資料番号0101636397)
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福永酔剣 著. 日本刀大百科事典 第1巻. 雄山閣出版, 1993.
- キーワード
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- 小狐丸
- 江草小狐
- 小狐ノ太刀
- 刀剣
- 武田家
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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・「国立国会図書館デジタルコレクション」『明治神社誌料 : 府県郷社 中』(明治神社誌料編纂所/編・発行 1912年)山梨県之部 県社 八幡社p.5
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1088278/9?tocOpened=1
〇小狐丸を相伝した江草信泰(信康)については、次の資料に記載があった。
・『須玉町史 通史編 第1巻 序編 原始 古代 中世 近世』(須玉町/編集・発行 2002年)〈資料番号0103602868〉pp.337-335
・「今井兵庫助とその系譜」(服部治則)
※『山梨大学教育学部研究報告(人文社会科学系)第29号』(山梨大学教育学部 1978年12月)〈資料番号0200570315〉pp.119-131(pp.120-121に江草信泰に関する記述)
・『甲斐武田氏と国人:戦国大名成立過程の研究』(秋山 敬/著 高志書院 2003年)〈資料番号0103641015〉pp.130-131
・このほか、江草信泰が居城したとされる獅子吼城(ししくじょう)の解説などにも名前が出てくる。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000355899