レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年10月16日
- 登録日時
- 2020/10/26 19:16
- 更新日時
- 2021/03/02 09:20
- 管理番号
- 関大総図 19B-9J
- 質問
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解決
牧野富太郎が「吹田くわい」に、学名「スイテンシス」と名付けた初出論文を探している。
- 回答
-
以下の論文がありましたが、これが初出であると断定することはできませんでした。
“A Contribution to the Knowledge of the Flora of Japan.” By Tomitaro Makino.
The Journal of Japanese Botany Vol.1 No.11 1918.
p.36に、当該学名と吹田くわいの簡単な説明があります。
- 回答プロセス
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手始めに『吹田くわいの本 なにわの伝統野菜』を見ると、1918(大正7年)に牧野富太郎博士が、吹田くわいに、Sagittaria trifolia L. forma suitensis Makinoという学名を与えたという記述があった(p.28)。
上記学名をGoogle検索したところ、以下の論文がヒットした。
Nobuyuki TANAKA “Typification of Dr. Makino's Botanical Names (1) “ J. Jpn. Bot. 80: 22-26 (2005)
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_080_22_26.pdf 【最終アクセス2020/10/26】
上記論文p.23に、当該学名が挙げられ、後ろに”in J. Jpn. Bot. 1:36 (1918).”と記載されていたので、J. Jpn. Bot.のVol.1を探すことに。
J. Jpn. Bot.の正式タイトルはThe Journal of Japanese Botany(植物研究雑誌)、該当の巻号はVol.1 No.11で、発行元でフリー公開されていた。
該当のページが含まれているページ
http://www.jjbotany.com/pdf/JJB_001_E35_37.pdf 【最終アクセス2020/10/26】
ただ、上記論文が『吹田くわいの本』で言及されている、1918年に牧野博士が与えた学名の初出であると断定することはできなかった。
質問者にその旨お伝えしたところ、おそらくこれだろうということで、調査は終了となった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 植物学 (470)
- 近畿地方 (216)
- 参考資料
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- 吹田くわい保存会編. 吹田くわいの本 : なにわの伝統野菜. 創元社, 2010. , ISBN 9784422732022 (当館請求記号 K*626.48*ス, 当館資料番号 102812462)
- キーワード
-
- クワイ
- 吹田市--歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 学部生
- 登録番号
- 1000288675