レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2006/03/10
- 登録日時
- 2006/07/08 02:11
- 更新日時
- 2008/04/04 14:31
- 管理番号
- 埼熊-2005-127
- 質問
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解決
荻原重秀の行った元禄改鋳が、上方商人に与えた打撃はどのようなものであったか、具体的に知りたい。
- 回答
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「江戸の金遣い・上方の銀遣い」と言われた経済社会が背景にあり、銀相場の下落をねらった元禄改鋳が上方経済に与えた影響は大きい。ただし、上方商人に限定した具体的打撃についての記述は、あまり見あたらない。
記述量はわずかだが、以下の資料を提供する。
『江戸幕府・破産への道』「相対的に良貨となった元禄丁銀が隠匿されることになり不足をきたすことになる」との記述あり。
『享保改革の商業政策』「銀の20パーセントの切り下げである。…当時の日本の経済を握っている上方商人にとってはゆゆしい大事になるので、彼らは銀を市場からひきあげるなど激しい抵抗をしめした」との記述あり。
『大系日本の歴史 10』(「江戸と大坂」 小学館)元禄~享保期に、京都で大名貸をしていた富商の没落が「町人考見録」に記されているとの記述あり。
- 回答プロセス
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日本の歴史や貨幣制度の関係資料、《MAGAZINEPLUS》《BOOKPLUS》等を探索する。元禄改鋳が当時の経済社会に及ぼした影響について記述した資料は多いが、上方商人に限定した記述は少ない。
他に参照した資料は、以下のとおり。2280018144
『日本の近世 17 東と西江戸と上方』(中央公論社 1994)『近世銀座の研究』(吉川弘文館 1963)『国史大辞典 3・5』『日本の歴史 16 元禄時代』(中央公論社 1981)『日本歴史 近世3』(『岩波講座日本歴史 11』)(岩波書店 1963)『近世史の研究 5』(吉川弘文館 1984)『両替年代記』(柏書房 1971)『元禄時代』(岩波書店 1983)『徳川綱吉と元禄時代』(秋田書店 1975)『江戸幕府財政史論』(吉川弘文館 1996)『元禄享保期の政治と社会』(『講座日本近世史 4』)(有斐閣 1980)『日本近世史の地方的展開』(吉川弘文館 1973)『漂流日本の羅針盤』(東京新聞出版局 1996)『徳川吉宗とその時代』(中央公論社 1989)『近世の大坂』(大阪大学出版会 2000)『大阪市の歴史』(大阪市史編纂所 1999)『近世大坂の家・町・住民』(清文堂出版 2002)『近世大坂の町と人』(人文書院 1986)『近世大阪の経済と町制』(文献出版 1985)『大阪の研究 3』(清文堂出版 1975)『京都の歴史 5』(京都市史編さん所 1980)『近世・京都』(朝日新聞社 1978)『歴史の京都 5』(淡交社 1971)ほか。
- 事前調査事項
- NDC
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- 貨幣.通貨 (337 9版)
- 日本史 (210 9版)
- 商業政策.行政 (671 9版)
- 参考資料
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- 『江戸幕府・破産への道』(日本放送出版協会 1991)
- 『享保改革の商業政策』(吉川弘文館 1998)
- 『大系日本の歴史 10』(小学館 1989)
- キーワード
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- 貨幣制度-日本-歴史
- 荻原 重秀(オギワラ シゲヒデ)
- 享保の改革-江戸時代
- 商業政策-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000029456