レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年06月30日
- 登録日時
- 2021/08/09 12:04
- 更新日時
- 2023/03/22 15:54
- 管理番号
- 2021-047
- 質問
-
解決
中国の清朝、乾隆帝時代の正八品の官僚の給与を調べたい。
- 回答
-
本学所蔵の下記文献に次の情報がありました。
『景印文淵閣四庫全書』 (臺灣商務印書館, [1983-1986])
第621冊 史部379 政書類
『欽定大清會典則例』
p.588 上段
「正八品職銜每年應支俸銀四十兩」
- 回答プロセス
-
まず、関連する先行研究がないか調査した。
上田 裕之 「八旗俸禄制度の成立過程」(『満族史研究』2003, (2), p.21-40)
p.38
【表5】順治10年に決定された旗人に対する八旗・六部等官職の俸禄支給規定と、順治13年以降旗人・漢人双方に適用された俸禄支給規定
「八品 40両」
大野 晃嗣 「清代加級考--中国官僚制度の一側面」(『史林』2001, 84(6) (430), p.795-829)
p.13 (807)
「正八品俸四十両」
上記論文に『大清會典』および『大清會典則例』『大清會典事例』の情報が散見された。
『大清會典』『大清會典則例』等について、本学契約データベース JapanKnowledge Lib で検索し調べた。
"大清会典",『世界大百科事典』, JapanKnowledge [参照 2021-08-09]
「中国,清朝の基本法典の一つ。清代を通じて5回編纂された。・・・(3)《乾隆会典》100巻(1764),(4)《嘉慶会典》80巻(1818)・・・」
"則例",『世界大百科事典』, JapanKnowledge [参照 2021-08-09]
「中国,清代の基本行政法典である会典の運用上とくに生じた新例・疑義・補足などを各官庁ごとに編集して刊行した行政法典。・・・一般行政に関するものを会典事例(《乾隆会典》では則例,《嘉慶会典》《光緒会典》では事例)といい・・・」
中国古典籍のデータベース「中國哲學書電子化計劃」で検索をした。
中國哲學書電子化計劃
https://ctext.org/zh [参照 2021-08-09]
左下に書名検索のボックスがある。
キーワード 大清會典、大清會典則例 を入力し検索した。
下記の四庫全書本がヒットした。
"しこぜんしょ【四庫全書】",『デジタル大辞泉』, JapanKnowledge [参照 2021-08-09]
「清の乾隆帝の勅命で編まれた中国最大の叢書。紀昀(きいん)らを総纂官として、1781年[乾隆46年]に完成。・・・」
『欽定大清會典』
https://ctext.org/wiki.pl?if=gb&res=841979 [参照 2021-08-09]
『欽定大清會典則例』
https://ctext.org/wiki.pl?if=gb&res=703462 [参照 2021-08-09]
書名検索のボックスの上にある全文検索ボックスで、次のキーワードで検索をした。
『欽定大清會典』
キーワード 八品
ヒットしたうち、巻十八に「俸餉」があった。
"俸",『字通』, JapanKnowledge [参照 2021-08-09]
「【俸餉】ほうしよう 給与。」
『欽定大清會典』 巻十八 戸部
俸餉
https://ctext.org/wiki.pl?if=gb&chapter=995876#p6 [参照 2021-08-09]
「八品四十兩均正從同祿」
『欽定大清會典則例』
キーワード 正八品
ヒットしたうち、巻五十一に「俸餉」があった。
『欽定大清會典則例』 巻五十一 戸部
俸餉 上
https://ctext.org/wiki.pl?if=gb&chapter=104240 [参照 2021-08-09]
https://ctext.org/wiki.pl?if=gb&chapter=104240#p13 [参照 2021-08-09]
「正從八品銀四十兩」
https://ctext.org/wiki.pl?if=gb&chapter=104240#p47 [参照 2021-08-09]
「正八品職銜每年應支俸銀四十兩」
これらの情報をもとに、本学所蔵資料で該当箇所を確認した。
なお、次の嘉慶帝時代の『大清会典』も「中國哲學書電子化計劃」で公開されており、確認したが同額であった。
『欽定大清會典』 嘉慶朝
巻十八 戸部
https://ctext.org/library.pl?if=gb&file=103640&page=555 [参照 2021-08-09]
「八品四十兩均正從同祿」
その後の調査で、下記データベースが公開されていることがわかった。
乾隆朝大清會典與則例對照檢索系統
http://cspis.digital.ntu.edu.tw/ [参照 2022-02-22]
- 事前調査事項
- NDC
-
- 中国 (222 10版)
- 行政 (317 10版)
- 法制史 (322 10版)
- 参考資料
-
-
上田 裕之 , 上田 裕之. 八旗俸禄制度の成立過程. 2003-05. 満族史研究(2) p. 21~40
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I6599578-00 (NCID:AA11656837 https://spc.jst.go.jp/cad/literatures/1056 [参照 2021-08-09]) -
大野 晃嗣 , 大野 晃嗣. 清代加級考--中国官僚制度の一側面. 2001-11. 史林 = The Journal of history 84(6) (430) p. 795~829
https://iss.ndl.go.jp/books/R000000004-I6028821-00 (NCID:AN00119179 https://doi.org/10.14989/shirin_84_795 [参照 2021-08-09]) - "大清会典",『世界大百科事典』, JapanKnowledge [参照 2021-08-09]
- "則例",『世界大百科事典』, JapanKnowledge [参照 2021-08-09]
-
中國哲學書電子化計劃
https://ctext.org/zh [参照 2021-08-09] - "しこぜんしょ【四庫全書】",『デジタル大辞泉』, JapanKnowledge [参照 2021-08-09]
- "俸",『字通』, JapanKnowledge [参照 2021-08-09]
-
景印文淵閣四庫全書 第621冊 史部379 政書類 臺灣商務印書館, [1983-1986]
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I007497438-00 [参照 2021-08-09] (NCID:BN11869088) -
乾隆朝大清會典與則例對照檢索系統
http://cspis.digital.ntu.edu.tw/ [参照 2022-02-22]
-
上田 裕之 , 上田 裕之. 八旗俸禄制度の成立過程. 2003-05. 満族史研究(2) p. 21~40
- キーワード
-
- 中国 歴史 清時代
- 乾隆帝
- 高宗, 1711-1799, 清
- 大清会典
- 官職
- 給与
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 中国 歴史
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000302973