レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/02/09
- 登録日時
- 2021/08/27 00:30
- 更新日時
- 2021/08/27 10:38
- 管理番号
- 2021-0003
- 質問
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解決
富山市にある<西四十物町>という地名の由来を知りたい。「あいもの」とはいったい何か?
- 回答
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◎回答資料
【1】『日本歴史地名大系16 富山県の地名』p.448
<西四十物町(にしあいもんちょう)>の項に、「アイモノとは塩魚の総称で、鮮魚と干魚との中間程度の意。これに相物の当字が用いられ、さらに相字を文字遊戯で目木と書き、判じ物的に四十と表記し、塩魚の種類の多い意をかけあわせたものであろう。」と記載あり。
【2】『角川日本地名大辞典16 富山県』p.633
<西四十物町(にしあいものちょう)>の項に、「町名の由来は当地に城下西の魚市があったが、魚屋のことを「あいものや」ということから名づけられたという」と記載あり。
【3】『富山市の町名由来』p.2
「西四十物町 昔魚屋のことをあいもんや(アミモノヤ)と言つたが、富山城の城下割のときにここに西の魚屋市場が出来たので西四十物町と言つた。」と記載あり。
【4】『日本のまんなか富山弁』p.6
<アイモノ【四十物】>の項に、「②鮮魚、塩乾物すべての魚。藩政時代、富山城下にあった魚座(魚市場)周辺の魚屋街を四十物町(アイモノちょう)と呼んだ。」と記載あり。
【5】『おらっちゃらっちゃの富山弁』p.112-114
<あいもの>の項に、「最近まで、富山市に「四十物(あいもん)町」という地名があった。」「いくつかの古語辞典によれば、「あひもの」として「合物・相物」の字を当てているが、唯一岩波版に「四十物」を併記してあり、語意は「塩魚・乾魚など、塩で処理した海産物の総称。」とし~」と記載あり。
【6】『岩波古語辞典』p.49
<あひもの【合物・相物・四十物】>の項に、「塩魚・乾魚など、塩で処理した海産物の総称。塩合物。」と記載あり。
【7】『広辞苑』p.11
<あいもの【相物・間物・合物】>の項に、「(「四十物」とも書く)塩魚類の総称。また、鮮魚と干魚との間のもの。」と記載あり。
- 回答プロセス
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郷土の地名辞典を確認。
地名・方言に関する郷土資料を確認。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 9版)
- 方言.訛語 (818 9版)
- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
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- 1 日本歴史地名大系 16 平凡社 1994.7 T290/ト p.448 , ISBN 4-582-49016-6
- 2 角川日本地名大辞典 16 「角川日本地名大辞典」編纂委員会/編 角川書店 1979.10 T290/カ/16 p.633
- 3 富山市の町名由来 富山市/主催 富山 富山市 1951年 T232/ト p.2
- 4 日本のまんなか富山弁 蓑島 良二/編著 北日本新聞社 2001.2 T810/ミ p.6 , ISBN 4-906678-53-X
- 5 おらっちゃらっちゃの富山弁 蓑島 良二/著 北日本新聞社 1992.8 T810/ミ p.112-114 , ISBN 4-906678-86-6
- 6 岩波古語辞典 大野 晋/[ほか]編 岩波書店 1979 R813/オス p.49
- 7 広辞苑 新村 出/編 岩波書店 2018.1 R813.1/シイ/2018 p.11 , ISBN 978-4-00-080131-7
- キーワード
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- 西四十物町
- 地名
- 由来
- 方言
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000303743