レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年5月28日
- 登録日時
- 2023/03/16 11:25
- 更新日時
- 2023/06/15 10:29
- 管理番号
- 埼熊-2022-100
- 質問
-
解決
山梨県の奈良田村(現在の早川町)は、無高・無役で、検地も行われなかったとする記述を読んだ。理由を知りたい。
- 回答
-
以下の資料と情報を紹介した。
1 図書
『武田信玄大事典』(柴辻俊六編 新人物往来社 2000)
p133「奈良田郷」の項
「武田氏は当郷に対して天文十九年に信玄、天正九年に勝頼が郷中在住の「商売之人」の諸役を免許しており、徳川氏もその方針を継承する」
「特に武田氏が免許したのは、峠を越えて芦安方面から甲府へ向かうルートを通じての交易が盛んだったことを想定させる。」とあり。
『角川日本地名大辞典 19 山梨県』(「角川日本地名大辞典」編纂委員会編 角川書店 1984)
p625「「宝暦村高帳」「国志」「天宝郷帳」では「無高」とある。「国志」には「本村ハ深山幽僻ニシテ種植ニ宜シカラズ、田租徭役免許ノ古印章ヲ蔵ム」と記され、江戸期を通して甲斐国で唯一無高の村という特殊形態がとられていた。」とあり。
『山の伝説』(青木純二著 一草舎出版 2008)
p271に、武田信玄の御墨付による無税だったとする記載あり。
『山梨百科事典』(山梨日日新聞社編 山梨日日新聞社 1989)
p699に、武田信玄から商売諸役免許を受けたことによる無税だったとする記載あり。
『日本歴史地名大系 19 山梨県の地名』(平凡社 1995)
p757-758「奈良田村」
理由について複数の説を挙げているが、「どれも説得的ではない」との記載もあり。
2 デジタル資料
《国立国会図書館デジタルコレクション》「山梨県市郡村誌 中巻」(島崎博則編纂 千秋社 1985)
(https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9539927 国立国会図書館)239コマ 国立国会図書館/図書館送信参加館内公開
「孝謙天皇奈良田遷居ノ由緒ニ依リ山林畑民戸等徭役免許トアル信玄ノ印章等ヲ藏ム」とあり。
- 回答プロセス
-
1 質問者調査済み資料の出典を確認する。
『東海道書遊五十三次』(種村季弘著 朝日新聞社 2001)
p93「奈良田温泉」の項に質問内容の記述あり。
2 参考図書を確認する。
3 山梨県史を確認する。
4 《国会図書館サーチ》(http://iss.ndl.go.jp/ 国会図書館)を〈奈良田村〉で検索する。
5 《CiNii Articles》(http://ci.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所)を〈奈良田村〉で検索する。
6 《Google》(http://www.google.co.jp/ Google)を〈奈良田村 & 無石〉で検索する。
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2020年5月28日。
- 事前調査事項
-
『富士日記を読む』(中央公論社編 中公文庫 2019)
参考文献に『東海道書遊五十三次』(朝日新聞社)とあり。
- NDC
-
- 日本 (291 9版)
- 中部地方 (215 9版)
- 租税 (345 9版)
- 参考資料
-
- 『武田信玄大事典』(柴辻俊六編 新人物往来社 2000) , ISBN 4-404-02874-1
- 『角川日本地名大辞典 19 山梨県』(「角川日本地名大辞典」編纂委員会編 角川書店 1984) , ISBN 4-04-001190-2
- 『山の伝説』(青木純二著 一草舎出版 2008) , ISBN 978-4-902842-51-7
- 『山梨百科事典』(山梨日日新聞社編 山梨日日新聞社 1989)
- 『日本歴史地名大系 19 山梨県の地名』(平凡社 1995) , ISBN 4-582-49019-0
- キーワード
-
- 武田 信玄 (タケダ シンゲン)
- 早川町 (山梨県)-歴史
- 租税-日本-歴史
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 歴史
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000330407