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レファレンス事例詳細

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事例作成日
2023年07月21日
登録日時
2024/02/26 15:14
更新日時
2024/03/28 11:33
提供館
さいたま市立中央図書館 (2210012)
管理番号
中央-1-0021714
質問

解決

文化人類学的知見を得たいため、参考になる資料を教えて欲しい。
①国家と宗教の関係性 ②シンボルや儀礼と宗教文化の関係 ③明治期の日本の国民国家統合とシンボルや儀礼の関係。
回答
回答プロセスで〇印をつけた、参考になりそうな資料を紹介した。
回答プロセス
[①について]
・“文化人類学”“宗教”“国家”を組み合わせて所蔵資料を検索する。
〇『日本政教関係史 宗教と政治の一五〇年』小川原正道/著 筑摩書房 2023年
 p19-54「第1章 近現代日本の宗教行政史概観 1868-2019」
 近現代日本の政教関係についてまとめられている。

〇『日本近代思想大系 5 宗教と国家』加藤周一/[ほか]編集 岩波書店 1988年
 p490-564「解説 近代転換期における宗教と国家」安丸良夫
 日本における宗教と国家の関係について書かれている。

〇『宗教と国家-国際政治の盲点-』ダグラス・ジョンストン/編著 シンシア・サンプソン/編著 橋本光平/監訳 畠山圭一/監訳 PHP研究所 1997年
 p54₋79 宗教と国家の関係について主要な国際問題を例にまとめられている。

〇『政教分離を問いなおす-EUとムスリムのはざまで-』ルネ・レモン/著 工藤庸子/訳・解説 伊達聖伸/訳・解説 青土社 2010年
 p59₋66 フランスにおける国家と諸宗教の関係についてかかれている。(『ライシテ』に関する内容。『ライシテ』とは、フランスの政教分離のことを指す。)

×『文化人類学のレッスン フィールドからの出発 新版』梅屋潔/共編 シンジルト/共編 学陽書房 2017年
 文化人類学の入門書。宗教や儀礼についても記述はあるが、幅広く一般的。

[②について]
・“文化人類学”“宗教”“儀礼”を組み合わせて所蔵資料を検索する。
〇『講座宗教学 3 秩序への挑戦』田丸徳善/[ほか]編 東京大学出版会 1978年
 p107-157 伊藤幹治「第二章 制度としての宗教」
 宗教と社会の関係を、部族社会と民俗社会という二つのレベルでとらえ、その中で宗教的シンボルや宗教行為としての儀礼を取り上げている。

〇『宗教と世界観 文化人類学的考察』吉田禎吾/著 九州大学出版会 1983年
 文化人類学的に日本だけでなくインドネシアやメキシコなどの宗教や儀礼、シンボルについて考察している。

〇『人類学とは何か 言語・儀礼・象徴・歴史』松原正毅/編 日本放送出版協会 1989年
 人類学を簡潔にまとめた資料で、儀礼や象徴などを事例を踏まえて解説している。
 p145₋302 「2 儀礼論的考察」
 p303₋478 「3 象徴論的考察」

・「文化人類学 シンボル 儀礼 宗教」でインターネット検索して出てきた“象徴人類学”というキーワードで所蔵資料を検索する。
〇『現代の人類学 4 象徴人類学』至文堂 1984年
 p141-152 「象徴的コミュニケーションの二つの型 儀礼論の一面」
 p153-164 「ビルマのナッ信仰」
 p180-197 「シンハラの治療儀礼」

・件名“シンボル”と分類164で所蔵資料を検索する。
〇『元型と象徴の事典』アーキタイプ・シンボル研究文庫/編 ベヴァリー・ムーン/編 橋本槇矩/[ほか]訳 青土社 1995年
 世界中の宗教的伝統から収集された芸術品や宗教的儀式の図像の写真に文化的歴史的背景の説明がついている。

〇『シンボルの謎を解く』クレア・ギブソン/著 乙須敏紀/訳 ガイアブックス 2011
 世界を5つの地域に分け、テーマごとにシンボルを分類。さまざまな文化で重要な役割を果たしてきたシンボルの起源・意味・様式を解説する。500以上の図像あり。

・儀礼と宗教に関係ありそうな分類386の書架を調べる。
〇『史料が語る年中行事の起原 伝承論・言い伝え説の虚構を衝く』阿部泉/著 清水書院 2021年
 正月や七夕など行事の起源について書かれている。たとえば「花見」の項では起原として「サ神信仰」について触れている。

[③について]
・“文化人類学”“国家統合”“シンボル”“儀礼”を組み合わせて所蔵資料を検索する。
〇『アマテラスと天皇 <政治シンボル>の近代史』千葉慶/著 吉川弘文館 2011年
 明治期において統治の正当化のためにアマテラスが政治シンボルとして利用されたこと等が述べられている。

・“廃仏毀釈”で所蔵資料を検索する。 
〇『論集日本仏教史 8 明治時代』雄山閣 1987年
 明治維新の変革期における神仏分離・廃仏毀釈に遭遇し、絶対主義・国粋主義の時期を経て、近代仏教の形成をみた帝国主義時代に至る、約半世紀の日本仏教の展開過程を扱っている。

〇『廃仏毀釈』柴田道賢/著 公論社 1978年
 明治維新の神仏分離政策について詳しく述べている。

・Google Scholarで“明治期”“国民国家統合”“統合”“シンボル”“儀礼”などのキーワードで検索する。
〇岩本通弥「可視化される習俗:民力涵養運動期における「国民儀礼」の創出」『国立歴史民俗博物館研究報告』第141号 p265-322 2008年
 「https://rekihaku.repo.nii.ac.jp/records/1572(2024年2月26日最終確認)」
 第一次世界大戦後の「民力涵養運動」において国民儀礼が創出されていく過程を論じている。明治期ではないが参考として。
事前調査事項
NDC
  • 神話.神話学 (164 10版)
  • 年中行事.祭礼 (386 10版)
  • 民族学.文化人類学 (389 10版)
参考資料
キーワード
  • 文化人類学
  • シンボル
  • 国民儀礼
  • 象徴人類学
  • 政教分離
照会先
寄与者
備考
調査種別
文献紹介
内容種別
質問者区分
社会人
登録番号
1000346631
転記用URL
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000346631 コピーしました。
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