レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/03/03
- 登録日時
- 2025/04/24 00:30
- 更新日時
- 2025/04/24 12:42
- 管理番号
- 所沢本-2025-002
- 質問
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解決
小袖という衣服を調べるなかで、「紬」でできているという記述があったのだが、「紬」がどういうものか知りたい。
- 回答
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以下の資料を紹介しました。
〇『日本大百科全書 15』 小学館 1987年
〇『衣服の百科事典』 日本家政学会/編 丸善出版 2015年
〇『国史大辞典 9』 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1988年
〇『きもの地』 織田秀雄/著 装道出版局 1977年
〇『きもの用語大辞典』 装道きもの学院/編 主婦と生活社 1979年
- 回答プロセス
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1.所蔵資料の内容確認
〇『日本大百科全書 15』 小学館 1987年
p.886-887 「紬」の項に以下の記載あり。
「紬糸で織った絹織物。紬糸は真綿を引き出して細く糸にしたものである(中略)近世後期には庶民の間に利用が許される絹織物としてもてはやされた。(後略)」
〇『衣服の百科事典』 日本家政学会/編 丸善出版 2015年
p.214 「紬(tsumugi)」の項に説明と織物の外観写真あり。
△『秩父』 埼玉県立博物館 1987年
紬について詳細な記載はないが、参考となる。
2.後日調査の追加事項
〇『国史大辞典 9』 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1988年
p.811-812 「つむぎ 紬」の項目あり。「出殻繭の真綿や質の落ちる玉繭から紡いだ糸で織った絹織物。いわば廃物利用として出発したものといえるから、その歴史もきわめて古いと考えられる。『延喜式』によると筑前や筑後・肥前・肥後・豊前・豊後の北九州の各地から調として、国庫に納められているし、『東大寺献物帳』にも紬の袋という記載があるから、奈良時代に紬が織られていたことは間違いない。室町時代初期の著といわれる『庭訓往来』には常陸紬や石見紬の名が、諸国名産の一つとしてすでに載げられているが、江戸時代初期の出版になる『毛吹草』には伊勢紬、甲斐の郡内紬・菱紬、伊豆の八丈島紬、武蔵の滝山・横山紬島、下総の結城紬・中山紬島、陸奥の仙台紬、丹後紬などの名がみえ、その生産が各地で次第に盛んになったことが知れる。(後略)」と記述あり。
〇『きもの地』 織田秀雄/著 装道出版局 1977年
p.85-123 「各論 2 紬」に記述あり。「紬糸」の実物あり、また、「結城紬」をはじめ、各産地の紬の実物が掲載されている。
〇『きもの用語大辞典』 装道きもの学院/編 主婦と生活社 1979年
p.351-352「つむぎ 紬」の項目あり。「絹織物の一種。経糸、緯糸ともに真綿から手紡ぎした紬糸で織った織物。養蚕地帯や冬の農閑期の長い農山村で織られ、外見は木綿のように見えながら、軽くてじょうぶ、渋く落ちついた趣がある。(後略)」と記述あり。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (031 9版)
- 衣服.裁縫 (593 9版)
- その他の雑工業 (589 9版)
- 参考資料
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- 日本大百科全書 15 小学館 1987.5 031 4-09-526015-7
- 衣服の百科事典 日本家政学会/編 丸善出版 2015.4 593.036 978-4-621-08928-6
- 国史大辞典 9 国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1988.9 210.033 4-642-00509-9
- きもの地 織田秀雄/著 装道出版局 1977.11 589.211
- きもの用語大辞典 装道きもの学院/編 主婦と生活社 1979.12 383.1
- キーワード
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- 紬
- 和服
- 絹織物
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000368629