レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年09月10日
- 登録日時
- 2019/09/10 11:44
- 更新日時
- 2019/12/24 15:05
- 管理番号
- 20190910-1
- 質問
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解決
女性雑誌の「付録(ふろく)」がいつ始まったのか、知りたい。
- 回答
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以下の資料に、情報が記載されていた。
【資料1】には、1918年1月号の『主婦之友』が、最初の別冊付録を出したと記載されていた。
しかし、新聞データベースによる広告の検索をおこなったところ、それより以前に小説などが掲載された別冊冊子、家庭日記、書画なども付録となっていた。
<図書>
【資料1】岡満男『婦人雑誌ジャーナリズム : 女性解放の歴史とともに』 現代ジャーナリズム出版会 , 1981.2
本館請求記号:051.6 - O36
p.119-132 第8章 付録合戦の主役・実用派
p.119-120
そもそもの「付録のはじまり」について、婦人雑誌や少年少女雑誌ではなく、新聞の付録であったことが記載されている。
「一八七九(明治一二)年一月(略)『東京日日新聞』が、「亜細亜全州略図」ならびに「中央亜細亜諸州分境図」と称する地図を新年付録として読者に配った」
p.122 さいしょの別冊付録
「新聞の世界の付録をいちだんとエスカレートさせた形で、読者獲得のための商業戦略にもちいたのが、実用派路線の婦人雑誌であった。」
「とりわけ付録に力を入れ、知恵をしぼったのは『主婦之友』である。
「創刊の翌年の一九一八(大正七)年一月号に、別冊ふろく「開運独占ひ」」をつけたのが(略)「さいしょのもの」であった。
「本紙と独立した形式の別冊付録は、やがて婦人雑誌付録のごく一般的な形式となった」
「本誌を買わないで別冊付録だけを希望するものにも、一部一五銭でわけたという。」
<新聞データベースによる検索結果>
読売新聞(ヨミダス歴史館による検索結果) 別冊付録ではないが、女性雑誌に様々な付録がついているのが確認できる。
1890.01.02 [広告]「女学雑誌」第194号 新年号付録/東京富士見町・女学雑誌社 朝刊 4
1891.01.01 [広告]「女学雑誌」20頁大付録/東京下六番町 女学雑誌社 朝刊 4
1893.01.12 [広告]「家庭雑誌」第5号・新年大付録/京橋区日吉町 家庭雑誌社 朝刊 4
1894.12.27 [広告]「家庭雑誌」に新年大付録を添えます/東京市京橋区日吉町・家庭雑誌社 朝刊 6
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (051)
- 参考資料
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【資料1】岡満男 著 , 岡満男. 婦人雑誌ジャーナリズム. 現代ジャーナリズム出版会, 1981.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I066362399-00 (2019/12/13 確認) (本館請求記号:051.6 - O36) -
浜崎廣 著 , 浜崎/, 廣. 女性誌の源流 : 女の雑誌、かく生まれ、かく競い、かく死せり. 出版ニュース社, 2006.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I078636202-00 (2019/12/13 確認) , ISBN 4785201118 (本館請求記号:051.7 - H26) -
近代女性文化史研究会 著 , 近代女性文化史研究会. 大正期の女性雑誌. 大空社, 1996.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002595734-00 (2019/12/13 確認) , ISBN 4756802397 (本館請求記号:051.7 - Ki42)
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【資料1】岡満男 著 , 岡満男. 婦人雑誌ジャーナリズム. 現代ジャーナリズム出版会, 1981.
- キーワード
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- 女性誌
- 女性雑誌
- 婦人雑誌
- 附録
- 付録
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査 書誌的事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000261171