レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年02月20日
- 登録日時
- 2024/02/20 18:01
- 更新日時
- 2024/03/27 14:43
- 管理番号
- 鳥県図20230032
- 質問
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解決
人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」の坂東十郎兵衛の罪状は明らかにされていないが、どんな罪だったのか。
- 回答
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■図書
・『傑作浄瑠璃集 下(評釈江戸文学叢書 第1)』
・・・p.430「(傾城阿波の鳴門)出処」の項に次の二つの説について紹介。
①海賊に襲われるため、その難を他に転嫁しようとして、外の舟を襲うように手引きした罪により、磔刑に処せられた。
②他国から阿波への輸入米の取締役を勤めて、米をごまかしていた事が知れ処刑された。
■インターネット情報(最終確認日:2024年2月20日)
・「【8】阿波に根付いた人形浄瑠璃」『あわ文化テキストブック【教師用】』(あわ文化教育(徳島県教育委員会学校教育課))
https://awabunka.tokushima-ec.ed.jp/home/page_20201022084959
・・・p.42に「傾城阿波の鳴門」についての解説あり。実際にあった坂東十郎兵衛事件について触れられている。
- 回答プロセス
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・利用者が持って来られたパンフレットに坂東十郎兵衛は罪状を明らかにされないまま処刑されたとの解説あり。
・キーワード「傾城阿波の鳴門」で浄瑠璃に関する図書を蔵書検索し、内容を確認。
・検索エンジンで、キーワード「傾城阿波の鳴門」で検索。
・複数の説を紹介。
- 事前調査事項
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「徳島県立阿波十郎兵衛屋敷」のパンフレットに、「人形浄瑠璃『傾城阿波の鳴門』は、1698年に罪状も明らかにされないまま、藩の政策上の犠牲となって処刑された庄屋、坂東十郎兵衛の名を借りてつくられたお家騒動の物語」との記載あり。
- NDC
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- 叢書.全集.選集 (080 8版)
- 作品集 (918 8版)
- 参考資料
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江戸文学叢書 : 評釈 第1 傑作浄瑠璃集 下. 大日本雄弁会講談社, 1935.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000039-I1208823 (傾城阿波の鳴門 pp.429-452
「出処」の項 p.430
「本曲は「夕霧阿波鳴門」、「けいせい睦玉川」などを取交ぜて、更に構想を練ったものである。其の主人公阿波の十朗兵衛の実説は詳らかでない。言い伝えによれば、慶長三年頃阿波国板野郡川内村に富豪十郎兵衛といふ者が居て、毎年季節になると海賊に襲はれる為、その難を他に転嫁しようとして、外の船を襲ふやうに手引きした罪により、磔刑に処せられたといふ。一説には、十郎兵衛が他国から阿波への輸入米の取締役を勤めて、米をごまかしてゐた事が知れ、元禄十一年十一月に処刑され、妻お弓は元禄十二年二月に死んだともいふ。」) -
阪口弘之 [ほか]校訂. 近松半二浄瑠璃集 2. 国書刊行会, 1996. (叢書江戸文庫 ; 39)
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002576941 , ISBN 4-336-03539-3 (傾城阿波の鳴門 林久美子校訂. p.285-378 ) -
名作浄瑠璃集 下. 国民図書, 1927. (近代日本文学大系 ; 第9巻)
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I13111100648193 (傾城阿波の鳴門 近松半二. pp.447-547 ) - 有朋堂文庫 89 浄瑠璃名作集. 有朋堂書店, 1914年. (傾城阿波の鳴門 近松半二ほか作. pp.333-434)
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江戸文学叢書 : 評釈 第1 傑作浄瑠璃集 下. 大日本雄弁会講談社, 1935.
- キーワード
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- 傾城阿波の鳴門
- 坂東十郎兵衛
- 人形浄瑠璃
- 徳島県立阿波十郎兵衛屋敷
- 阿波人形浄瑠璃
- 近松半二
- 罪状
- 米不足
- 密輸入
- 庄屋
- 処刑
- お家騒動
- 徳島藩
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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徳島県立阿波十郎兵衛屋敷
https://joruri.info/jurobe/about.html
「人形浄瑠璃「傾城阿波の鳴門」は、1698年に罪状も明らかにされないまま藩の政策上の犠牲となって処刑された庄屋、板東十郎兵衛の名を借りてつくられたお家騒動の物語。阿波十郎兵衛屋敷は、板東十郎兵衛の屋敷跡であり、「傾城阿波の鳴門」ゆかりの場所なのです。阿波十郎兵衛屋敷では「傾城阿波の鳴門」をはじめ国指定重要無形民俗文化財「阿波人形浄瑠璃」を毎日上演しています。」(インターネット情報最終確認日:2024年2月20日)
・阿波に根付いた人形浄瑠璃 あわ文化教育(徳島県教育委員会学校教育課)
https://awabunka.tokushima-ec.ed.jp/home/page_20201022084959
「徳島藩のお家騒動と実際にあった坂東十郎兵衛事件を題材に描かれた。それは、4代将軍徳川家綱の時代、当時の徳島は藍と製塩産業に力を入れており米不足であったため、幕府から禁止されていた米の密輸入を行っていた。その罪を十郎兵衛に押しつけて1698年(元禄11)年に処刑してしまうという事件であった。坂東十郎兵衛は実在の人物であるが、作品の内容は史実とは異なる。」(インターネット情報最終確認日:2024年2月20日)
- 調査種別
- 事実調査 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000346412