レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年6月12日
- 登録日時
- 2024/11/26 14:54
- 更新日時
- 2024/12/17 14:00
- 管理番号
- 2024-11.3
- 質問
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解決
飛鳥・奈良時代の通い婚についての研究書のような本はあるか?
- 回答
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●「妻問婚」「招婿婚」を調査し、以下の①~⑤資料を紹介した。(古代から、飛鳥・奈良を経ての婚姻形態の流れがわかる資料も含む)
①『高群逸枝全集 第6巻 日本婚姻史 恋愛論』
高群 逸枝/[著] 橋本 憲三/編 理論社 1977
p12「たとえば表では妻問婚は古墳時代にあててあるが、厳密には前後にわたる」「表はだいたいの目安で正確には本文についてたしかめられたい」との記載あり。
p12-13の「日本婚姻史表」を見ると、飛鳥奈良平安(初)時代の、種別は「前婿取婚」、その前の大和時代は「妻問婚」の記載あり。
p52~「第三章 飛鳥奈良平安(初)時代」
②『高群逸枝全集 第2巻 招婿婚の研究 1』
高群 逸枝/[著] 橋本 憲三/編 理論社 1977
p43「日本婚姻表」を見ると、飛鳥奈良時代の婚姻形態は「妻問」「招婿」の記載あり。
p71~第五章 その経過(一)妻問婚
p215~第六章 その経過(二)前婿取婚
③『高群逸枝全集 第3巻 招婿婚の研究 2』
高群 逸枝/[著] 橋本 憲三/編 理論社 1977
掲載の時代が質問と異なり、回答に直接繋がる記載はなさそうだが、婚姻形態の流れがわかるということで紹介。
④『日本古代婚姻史の研究 上』 関口 裕子/著 塙書房 1993.2
ISBN:4-8273-1095-5
掲載の時代が質問と異なり、回答に直接繋がる記載はなさそうだが、婚姻形態の流れがわかるということで紹介。
⑤『日本古代婚姻史の研究 下』 関口 裕子/著 塙書房 1993.2
ISBN:4-8273-1096-3
p334付近:高群逸枝の『招婿婚の研究』についての著者の考察があり、高群逸枝の学説の問題点などが記載されている。
p381「第四項 その他の資料の婚姻形態」部分に、「『万葉集』の婚姻形態を瞥見すると、妻問いが広くみられるのは周知の事実であり(後略)」の記載がある。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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●手がかりとして「婚姻」について調査。
『国史大辞典 6 こま-しと』
国史大辞典編集委員会/編 吉川弘文館 1985.11
ISBN 4-642-00506-4 禁帯出
p69-72 「婚姻」部分に参考文献の記載あり。回答に繋がる当館所蔵の『招婿婚の研究』(『高群逸枝全集』 二・三)を発見。(資料②③)
→資料②の内容から、質問者の問いの「飛鳥・奈良時代」の通い婚については「妻問婚」「招婿婚」などがキーワードだとわかった。
- NDC
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- 日本語 (081)
- 通過儀礼.冠婚葬祭 (385)
- 参考資料
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高群逸枝 [著] ; 橋本憲三 編. 高群逸枝全集 第6巻. 理論社, 1977.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I10111100036265 -
高群逸枝 [著] ; 橋本憲三 編. 高群逸枝全集 第2巻. 理論社, 1977.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I10111100036261 -
高群逸枝 [著] ; 橋本憲三 編. 高群逸枝全集 第3巻. 理論社, 1977.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I10111100036262 -
関口裕子 著. 日本古代婚姻史の研究 上. 塙書房, 1993.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002271140 , ISBN 4-8273-1095-5 -
関口裕子 著. 日本古代婚姻史の研究 下. 塙書房, 1993.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002271141 , ISBN 4-8273-1096-3
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高群逸枝 [著] ; 橋本憲三 編. 高群逸枝全集 第6巻. 理論社, 1977.
- キーワード
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- 婚姻
- 妻問婚
- 招婿婚
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000359785