レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年06月20日
- 登録日時
- 2019/03/20 16:03
- 更新日時
- 2019/07/04 11:05
- 管理番号
- 6000002731
- 質問
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解決
昭和20年8月15日に中国の重慶で国民政府主席の蔣介石が発した「以徳報怨」の声明の文章が知りたい。
- 回答
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全文ではないが、以下の資料に概説あり。
『蔣介石』保阪正康/著 文春新書 1999年 p234~235
『蔣介石が愛した日本』関榮次/著 PHP新書 2011年 p203~204
『蔣介石秘録 上』サンケイ新聞社/著 サンケイ新聞社 1985年 p30~31
『蔣介石』による、声明の様子と内容は以下の通り。
”八月十五日午前十時(日本時間午前十一時)、蔣介石は自ら筆を執った原稿を手に、中国国民と兵士にむけて声明を読み上げた。日本で天皇の放送がある一時間も前のことで、蔣介石はすでにそのことを知っていたのである。「告示」と題するその内容は各種の資料をもとに平易に説明すると、以下のようになった。
「同胞よ、中国には『人の旧悪を思わず』と『人に善をなす』という高い徳性がある。われわれは一貫して、日本軍を好戦的な敵と考えていて、日本人民は敵とせず、と主張してきた。今日、われわれ連合国は共同してその軍閥を打倒した。日本には投降条件を厳しく守ってもらわなければならない。しかしわれわれは仇に報復を加えてはならず、敵国の罪なき人民に侮辱を加えてもいけない。彼らが軍閥によって愚弄され、欺かれていたことに同情し、自ら誤りと罪悪から脱出するよう反省すればいい。もし今まで敵がわれわれに暴力を行ったからといって、それに暴力で報いたなら、さらに彼らが優越感でわれわれを辱めたように、われわれもまた彼らを辱めたならば、それは怨みをもって怨みに報いることになり、それは永久に続くことになる。それはわれわれ仁義の士の目的とするところではない。…」”
- 回答プロセス
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蒋介石の伝記、中国の歴史、日中戦争の関連書籍をあたった。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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保阪正康 著 , 保阪, 正康, 1939-. 蒋介石. 文藝春秋, 1999. (文春新書)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002778326-00 , ISBN 4166600400 -
関榮次 著 , 関, 栄次, 1929-. 蒋介石が愛した日本. PHP研究所, 2011. (PHP新書 ; 725)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011153903-00 , ISBN 9784569796116 -
サンケイ新聞社/著 , サンケイ新聞社. 蒋介石秘録 : 日中関係80年の証言 上 改訂特装版. サンケイ新聞社.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I058933021-00
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保阪正康 著 , 保阪, 正康, 1939-. 蒋介石. 文藝春秋, 1999. (文春新書)
- キーワード
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- 蒋介石
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000253329