レファレンス事例詳細

曜日の由来に関してまず調べる。参考資料コーナーでNDC449「暦」関係のレファレンス本を調べた。
『暦の百科事典』（暦の会／編　新人物往来社　1986.4）p.222-223
「週の初めは日曜日か月曜日か」というトピックスあり。「現在の7日週の週間は、もともとユダヤ人から起きたもので、それは聖書に由来する。（中略）キリスト教では、週の始めの日はキリストの復活の日、主の日とした。これが日曜日である。」

『暦の大事典 = ENCYCLOPEDIA OF CALENDAR』（岡田芳朗／編者代表　朝倉書店　2014.7）p.130
「ユダヤ教暦では、聖典における世界創造のプロセスを念頭において、土曜日を安息日とする週間サイクルが採用された。（中略）キリスト教は、ユダヤ教からの自立が明白になるに従い、翌日の日曜日を「主の日」として神聖化、（後略）」

『世界大百科事典　10　改定新版』（平凡社　2007.9）p.547「暦>古代ローマの暦」の項目
「7日週は、旧約聖書の≪創世記≫に現れ創造6日と休息1日をユダヤ教徒とキリスト教徒がまねて、7日に一度の安息日を数えることからきており、ローマには1世紀にもたらされた。なお、7日週が曜日名とともに普及するのは3世紀以降である。」

以上から、カレンダーが日曜始まりとなっているのは、神聖な「主の日」から一週間を数えたことによるもので、その歴史は長い。
その他、曜日についての歴史的背景については下記資料にあり。
『世界歴史大事典 ７』（芳賀　登／〔ほか〕編集　教育出版センター　1991.9）p.310

それに対し、月曜始まりがあるのはなぜかという点については、
『手帳の選び方・使い方 : デジタル時代に手書きの手帳を。』（舘神龍彦／著　枻出版社　2016.12）p.58
「一般的な手帖は、月間ブロックも見開き1週間も月曜日始まりです。一方、ほとんどのカレンダーは、日曜日が一番左にあります。」と記載があり、2016年頃には、市販される手帳については、すでに月曜日始まりが主流なのが伺える。

手帳メーカーの「日本能率協会」のウェブサイトを見ると、月曜始まりの手帳を作成した理由について言及があった。
同協会が発行する「能率手帳」シリーズの歴史について書かれたページで、1987年に「ウィークリーを日曜始まりから月曜始まりに変更」との記述。変更の理由は「これは週休2日制の導入増加により土日を並びにした方が予定を立てやすいはず、といった配慮があった」との事。