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レファレンス協同データベース

レファレンス事例詳細

事例作成日
2014/06/05
登録日時
2015/06/11 00:30
更新日時
2015/06/11 13:09
提供館
所沢市立所沢図書館 (2310110)
管理番号
所沢新所-2015-003
質問

解決

16世紀、日本人がポルトガルへ奴隷として売買されていた人数に関して記載されている資料が見たい。
回答
以下の資料に記載あり。利用者に提供した。
 
『ブラジル学入門』 中隅哲郎/著 無明舎出版 1994年
回答プロセス
1.所蔵資料の内容確認  
  
 〇『ブラジル学入門』 中隅哲郎/著 無明舎出版 1994年
   p.163‐168に植民地進出時代のポルトガルが日本人奴隷を交易していたことが記されている。  
  「少ない人間でいかに海外の植民地を維持し、収奪するかはポルトガル王室の直面する歴史的命題だった。」
  「ポルトガルは兵隊の数も足りなかった。そのため、現地では傭兵を募集した。アジア各地では日本人の傭兵が多かった。」
  「一五五〇年から一六〇〇年までの一五年間、戦火に追われた多くの難民、貧民がポルトガル人に奴隷として買われ、海外に運ばれていった。」
  という記述あり。日本人奴隷の数に関しては、「一船当たり、二〇〇名位は積んだらしい。」
  「南蛮船の来航は季節風の関係で、一年に一度しか来れない。南蛮船は五〇年間に約一〇〇隻ぐらい入ったと推定されている。」
  「全部が全部、奴隷を積んで帰ったわけでもあるまいが、~(中略)~やはり二万人ぐらい出たと考えてよさそうだ。」という記述あり。
  また、ポルトガルと日本の交易において、「日本からの商品は、奴隷以外はほとんどなかったらしい」とある。   
 
 △『近代世界と奴隷制』 池本幸三/[ほか]著 人文書院 1995年 
   p.158-160に「大西洋奴隷貿易時代の日本人奴隷」という項目がある。     
   「日本人を奴隷として輸出する動きは、ポルトガル人がはじめて種子島に漂着した一五四〇年頃から早くもはじまったと考えられている。一六世紀の後半には、ポルトガル本国や南米アルゼンチンにまでも日本人は送られるようになり、一五八二年(天正一〇年)ローマに派遣された有名な少年使節団の一行も、世界各地で多数の日本人が奴隷の身分に置かれている事実を目撃して驚愕している。」
   「秀吉の言動を伝える『九州御動座記』には当時の日本人奴隷の境遇が記録されているが~(中略)~黒人奴隷の境遇とまったくといって良いほど同等である。」  
   という記述あり。また、『九州御動座記』からの引用として、  
   「日本人を数百男女によらず黒舟へ買い取り、手足に鉄の鎖を付けて舟底へ追い入れ、地獄の呵責にもすくれ(地獄の苦しみ以上に)、生きながら皮をはぎ、只今世より畜生道有様」という記述もあり。  
 
 
2.インターネット検索
     
 △「ニッケイ新聞」
  ブラジル国サンパウロ州サンパウロ市で発行されている、移住者や日系人・駐在員向けの日本語新聞。「日本人奴隷の謎を追って=400年前に南米上陸か?!」というタイトルで2009年4月9日から23日までの全10回の連載記事があり、当時の日本人奴隷のことが記されている。
 ポルトガルとスペインは商業的つながりが強く、両国が南米を独占していたことから、両国間で奴隷の売買が行われていた可能性を記者は論じ、ポルトガルだけではなく、スペイン人が植民地を作った場所では、日本人奴隷は一般的に使われていた可能性を示唆している。 
 この連載記事にも、1549年8月にザビエルが訪日し南蛮貿易が開始したすぐ後から、日本人奴隷も運び出されるようになったとある。
  また、記事中で紹介されている「在亜日系団体連合会」のサイトの「アルゼンチン日本人移民史」要約に「当時、アルゼンチン領土まで含むペルー副王領において、~(中略)~十七世紀初頭、二十人ほどの“日本人種土人”が新世界に連れてこられ、ペルーのリマに“奴隷”として住んでいた」とある。 
  同サイトには、1596年7月16日付けでフランシスコ・ハポンが交わした日本人種の売買契約書が掲載されている。 
 
 ×「東洋大学学術情報リポジトリ」
   サイト上で公開されている『東洋大学文学部紀要. 史学科篇』 2011年
   そこに掲載されている論文「伴天連追放令に関する一考察:ルイス・フロイス文書を中心に」 神田千里著 に日本人奴隷についての記述あるが総数の記載はない。
 
  
3.他自治体資料調査 
 事前調査事項の『ポルトガルの植民地形成と日本人奴隷』に参考文献として記載されていた資料について取り寄せて調査。
 
 ×『十六世紀日欧交通史の研究』 岡本良知著 原書房 1974年
   p.728-778に、「日本人奴隷輸出問題」という項目があるが人数について記載ない。
   
 ×『大航海時代の日本』 高瀬弘一郎/訳註 八木書店 2011年 
   p.219に「一五七一年三月一二日付けリスボン発、ポルトガル国王の勅令」という項目があり、日本人奴隷禁止の勅令の現代語訳が全文記載されているが人数について記載なし。
 
 
4.調査したが掲載のなかった資料・webサイトは以下のとおり 
 
 ×『古典大系 日本の指導理念4 創業の初心1』 石井良助/[ほか]監修 源了圓/[ほか]編纂 第一法規 1983年
   p.156-157に切支丹御禁制について原文・現代文が書かれているが、日本人の売買に関しては省かれている。
 ×『イエズス会の歴史』 ウィリアム・バンガード/著 上智大学中世思想研究所/監修 [岡安喜代/訳] [村井則夫/訳] 原書房 2004年 
 ×『十六・十七世紀イエズス会日本報告集 第1期第1巻』 松田稀一/監訳 同朋舎 1987年 
 ×『大航海時代叢書 第2期 7 イエズス会と日本』 岸野久/訳 高瀬弘一郎/訳・注 岩波書店 1988年 
 ×『モンスーン文書と日本』 高瀬弘一郎/訳註 八木書店 2006年 
 ×『豊臣秀吉 南蛮人の記録による』 岡本良知/著 中央公論社 1971年   
 ×『豊臣秀吉事典』 杉山博/[ほか]編 新人物往来社 1990年
   p.87-90「伴天連追放令」という項に、ポルトガル商人による日本人奴隷の売買に関する記述あるが人数について記載はない。
事前調査事項
『ポルトガルの植民地形成と日本人奴隷』 北原惇/著 共栄書房 2013年 p.17に日本人奴隷についての記述があり、利用者はその部分を読み質問した。
NDC
  • 社会学 (361 9版)
参考資料
  • ブラジル学入門 中隅哲郎/著 無明舎出版 1994.9 302.62
キーワード
  • 豊臣秀吉
  • 伴天連追放令
  • ルイス・フロイス
  • イエズス会
  • ポルトガル
  • 奴隷
  • コエリョ
照会先
寄与者
備考
調査種別
文献紹介
内容種別
その他
質問者区分
一般
登録番号
1000175708
転記用URL
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000175708 コピーしました。
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