レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年04月25日
- 登録日時
- 2012/06/23 02:00
- 更新日時
- 2013/05/08 15:15
- 管理番号
- 福参-0812
- 質問
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解決
敗戦後に「左翼的文化人」に急変した当時の大多数の知識人らを揶揄して、小林秀雄が「頭のいい人はたんと反省するがいい。僕は馬鹿だから反省しない」というようなことを言ったというが、本当か。そのことが載っている本はあるか。どういう状況での発言なのかわかるものがよい。
- 回答
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回答資料
1.小林秀雄全集 第8巻/小林/秀雄‖著/新潮社/2001.9/918/6/787-8/
2.埴谷雄高全集 12/埴谷/雄高‖著/講談社/2000.1/918/6/692-12/
3. 新潮 2001年4月臨増/新潮社/M/L/58
回答資料1のp9-35に「座談 コメディ・リテレール 小林秀雄を囲んで」(「近代文学」昭和21年2月)が収録されており、その中のP32に小林秀雄の発言として「この大戦争は一部の人達の無知と野心とから起ったか、それさえなければ、起らなかったか。どうも僕にはそんなお目出度い歴史観は持てないよ。僕は歴史の必然性というものをもっと恐ろしいものと考えている。僕は無智だから反省なぞしない。利巧な奴はたんと反省してみるがいいじゃないか。」との記載がある。
回答資料2では、p29-46に「コメディ・リテレール 小林秀雄を囲んで」が収録されており、その中のP44上段に小林秀雄の発言として同様の記載がある。
回答資料3では、p124-137に「コメディ・リテレール 小林秀雄を囲んで」が収録されており、その中のP136上段に小林秀雄の発言として同様の記載がある。
- 回答プロセス
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Googleで“小林秀雄 反省しない”をキーワードに検索したところ、「小林秀雄『感想(ベルグソン論)』を読む」 (http://homepage2.nifty.com/yarimizu2/kobayashikanso1.html 平成24年4月25日確認)というサイトがあり、そこに以下のような文章があった。
「ここですぐに思い出すのは、敗戦直後の『近代文学』同人との座談会「コメディ・リテレール--小林秀雄を囲んで」(1946年2月号)において、戦争に対する態度について尋ねた本多秋五に対して小林秀雄が答えた「僕は無智だから反省なぞしない。利巧な奴はたんと反省してみるがいいぢやないか」という発言です。」
雑誌「近代文学」の1946年2月号は所蔵がない。
“コメディ・リテレール”をキーワードに所蔵全文検索を行ったところ、回答資料1,2が見つかった。
また、CiNiiにて“コメディ・リテレール”を検索したところ、雑誌「新潮 2001年4月臨増」に掲載のあることが分かった。(http://ci.nii.ac.jp/naid/40001924132 平成24年6月23日確認) これが回答資料3にあたる。
- 事前調査事項
- NDC
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- 作品集 (918 8版)
- 日本史 (210 8版)
- 国家と個人.宗教.民族 (316 8版)
- 参考資料
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- 「小林秀雄『感想(ベルグソン論)』を読む」 (http://homepage2.nifty.com/yarimizu2/kobayashikanso1.html 平成24年4月25日確認)
- 小林秀雄全集 第8巻/小林/秀雄‖著/新潮社/2001.9/
- 埴谷雄高全集 12/埴谷/雄高‖著/講談社/2000.1/
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CiNii コメディ・リテレール--小林秀雄を囲んで(座談会) (小林秀雄百年のヒント) -- (特別公開 全集初収録作品)
(http://ci.nii.ac.jp/naid/40001924132 平成24年6月23日確認) - 新潮 2001年4月臨増/新潮社/M/L/58
- キーワード
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- 戦争と平和
- 戦争観
- 自虐史観
- 大東亜戦争
- 太平洋戦争
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000107733