レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20030731
- 登録日時
- 2005/02/04 02:13
- 更新日時
- 2005/11/28 15:21
- 管理番号
- D2003F1433
- 質問
-
未解決
遠山金四郎景元の刺青についての資料の有無。明治26年に中根香亭が雑誌『史海』に書いた「帰雲子伝」の中で「二の腕から肩にかけて彫物をしており、その図柄は桜吹雪でなく、髪を振り乱し口に文をくわえた女の生首であった」とあり、これを描いた絵画またはこの記述のもとになった絵画あるいは文献があるかどうかが知りたい。
- 回答
-
遠山金四郎景元の刺青の図柄を描いた絵画、下記(1)の文献の元になった絵画や文献があるかどうかについて、(2)~(4)のような遠山景元に関する文献や(5)のような刺青関係の文献書誌、(6)のような刺青の図譜類などもあたりましたが、該当するものは見あたりませんでした。
(1)「帰雲子伝」 香亭中根淑著
(『史海』 経済雑誌社[編] 復刻版 名著普及会26巻 1893.8 86~87頁)
*86頁に「…其圖斷頭美人、亂髪啣箋、箋端垂及肘…」とあり。
(2)「遠山左衛門尉景元 解体新書」 大久保治男著
(『歴史読本』47巻10号(通号755) 2002.10 130~141頁)
*134頁に「遊女らしい美人の生首が形相も恐ろしく髪をふり乱し口に紙切れを噛みしめているグロテスクな図柄の彫物」とあるが、絵画や文献の掲載なし。
(3)「名奉行伝説を解体する」 高倉昌弥著
(『歴史読本』47巻10号(通号755) 2002.10 156~161頁)
*161頁に「帰雲子伝」を引用して「彫り物の図柄は髪を振り乱した美人の首であった…」とあるが絵画の掲載なし。
(4)「遠山左衛門尉景元 下情に通じた名裁きと民政」 泉秀樹著
(『月刊歴史と旅』21巻10号(通号314) 1994.6 106~111頁)
*107頁に「帰雲子伝」を引用して「座付作者の並木五瓶とけんかをした勢いで腕をまくると、女の生首の刺青がのぞいた」とあるが、絵画の掲載なし。
(5)「入墨関係文献目録」 『歴史民俗学』編集部編
(『歴史民俗学』16号 2000.3 52~73頁)
*遠山景元の刺青やその絵画に関する文献、記載なし。
(6)『原色日本刺青大鑑』 監修:飯沢匡、福士勝成 芳賀書店 1973 253頁
*197頁に「北町奉行の遠山金さんは講談では、初めは生首が手紙をくわえていたものを彫っていたが、後にはそれを消して全身を桜散しにしたという」とあるが、絵画や文献の掲載なし。
< >内は当館請求記号
- 回答プロセス
- 事前調査事項
-
〔典拠〕日本テレビ「知ってるつもり」平成7年4月9日に放送され、刺青はこういうものと映っていた。
〔調査済資料〕『江馬務著作集 第4巻』、『刺青の民俗学』、『NHK歴史への招待29巻』、『NHK歴史発見』、『遠山金四郎の時代』
- NDC
-
- 個人伝記 (289 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 遠山景元(トオヤマ カゲモト)
- 入墨
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 公共図書館
- 登録番号
- 1000014382