レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2003/03/14
- 登録日時
- 2004/12/28 02:13
- 更新日時
- 2007/02/27 14:39
- 管理番号
- 都立図事-2004001191
- 質問
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一休さん(一休宗純)の歌「正月や冥途の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」はこれで正しいか。この歌は骸骨の付いた杖をつきながら詠んだものらしい。
- 回答
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資料により、歌の言葉遣いが違う。出典は『一休咄』『一休骸骨』など。
出典を諺とし、一休の作か不明とする資料もあり(資料6)。
資料1:骸骨を竹の先に付け、正月に家を回った話と歌の全文あり。
歌は、一休と蜷川親当の道歌問答での歌「門松は冥途の旅の一里塚馬駕籠もなく泊まりやもなし」が後に「正月は(元日や)冥途の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」と変化したもの。
資料2:「門松」の項に説明あり。「門松は冥途の旅の一里塚」は一休の狂歌「門松は冥途の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」によるとなっている。
資料3:一休蜷川道歌問答の章に「門松は冥途の旅の一里塚馬駕籠もなく泊まり屋もなし」あり。下の句の説明として以下の記述がある。
「風来山人(平賀源内)『根無草後編』では、下の句を「目出たくもあり目出たくもなし」とする。」
資料4:一休の道歌-蜷川親当との道歌問答-に「門松は冥途の旅の一里塚、馬駕籠もなく泊りやもなし」というのが、のちに「正月は(元旦や)冥途の旅の一里塚、めでたくもあり、めでたくもなし」といわれるようになった、とあり。
資料5:「いずれの時か夢のうちにあらざる、いいずれの人か骸骨にあらざるべし。」という言葉の<解説>に、「元旦や冥途の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」とあり。
資料6:「門松は冥途の旅の一里塚」は諺とする。解説に、「『一休咄』等の咄本では、『門松は冥途の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし』という歌の形で出ており、一休禅師の作と伝えるが、真偽は不明である。」とあり。
資料6~15にはなし。
質問記録票あり。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 仏教 (180 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】 一休 : 乱世に生きた禅者 / 市川白弦∥著 / 日本放送出版協会 , 1970 ( NHKブックス ) /1888/I265/I4
- 【資料2】 広辞苑 / 新村出∥編 . 第5版 / 岩波書店 , 1998.11 R/8131/10O/98
- 【資料3】 一休道歌 : 三十一文字の法の歌 / 一休∥[著] / 禅文化研究所 , 1997.12 /1599/3001/97
- 【資料4】 一休 : 乱世に生きた禅者 / 市川白弦∥著 / 日本放送出版協会 , 1970 ( NHKブックス ) /1888/I265/I4
- 【資料5】 仏教名言辞典 / 奈良康明∥編著 / 東京書籍 , 1989.10 R/1803/3004/89
- 【資料6】 日本名句辞典 / 鈴木一雄∥編 / 大修館書店 , 1988.2 R/1598/48/88
- 【資料7】 一休和尚年譜 1 / 今泉淑夫∥校注 / 平凡社 , 1998.9 ( 東洋文庫 ) /1888/3406/1
- 【資料8】 一休和尚年譜 2 / 今泉淑夫∥校注 / 平凡社 , 1998.10 ( 東洋文庫 ) /1888/3406/2
- 【資料9】 一休 : 応仁の乱を生きた禅僧 / 武田鏡村∥著 / 新人物往来社 , 1994.6 /1888/3253/94
- 【資料10】 仏教を生きる 12 狂と遊に生きる / 水上勉∥編集 / 中央公論新社 , 2000.6 /180.8/5001/12
- 【資料11】 一休宗純の研究 / 中本環∥著 / 笠間書院 , 1998.2 ( 笠間叢書 ) /1888/3393/98
- 【資料12】 一休と禅 / 平野宗浄∥著 / 春秋社 , 1998.11 /1888/3427/98
- 【資料13】 一休仮名法語集 / 一休∥[著] / 春秋社 , 2000.5 ( 一休和尚全集 第4巻 ) /1888/3376/4
- 【資料14】 狂雲集 上 / 一休∥[著] / 春秋社 , 1997.7 ( 一休和尚全集 第1巻 ) /1888/3376/1
- 【資料15】 狂雲集 下 / 一休∥[著] / 春秋社 , 1997.11 ( 一休和尚全集 第2巻 ) /1888/3376/2
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000013178