レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2026/3/13
- 登録日時
- 2026/04/06 00:30
- 更新日時
- 2026/06/30 17:27
- 管理番号
- 静岡県-静県図-25-224
- 質問
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同じ「かい」の読みなのに、「回」はさんかい、「階」はさんがい と読むのはなぜか。
- 回答
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当館所蔵資料を中心に日本語の連濁やアクセントに関する資料を次のとおりお調べしました。
※[ ]内は当館の請求記号
■3階の読み方について
・『日本国語大辞典 2 さ▷の』小学館国語辞典編集部/編集、小学館 2006.2 [813.1/シヨ/]→p.157 さんがい。「さんかい」とも。
・『大辞泉 上巻 あ-す』松村 明/監修、小学館 2012.11 [813.1/マツ/]→p.1491 さんがい。「さんかい」とも。
・『広辞苑 [1] あ-そ』新村 出/編、岩波書店 2018.1 [813.1/シン/]→p.1209 さんがい
■連濁に関する資料
・『岩波日本語使い方考え方辞典』北原 保雄/監、岩波書店 2003.5 [810.36/キタ/]
→p.480 「連濁」が起きる際のある程度の傾向として「アクセントの型が連濁しやすさに関係があることがある」とし、例として「『三回』:『三階』」が挙げられています。
・『放送研究と調査 50巻2号(通巻585号)』NHK出版 [Z69/5/]
→p.33 「『耳ざわりがよい』は耳障りか ~第10回ことばのゆれ全国調査から~」柴田実/深草耕太郎
「『三階』の読み」という項目で、「三階」は伝統的に「サンガイ」とされてきたが、「サンカイ」と言う人も一定数いるというデータが掲載されています。「階」と「回」についても記述がありますが、濁点の有無の理由については「分からない」としています。
・「現代日本語の数詞の形態について」成田徹男/著『名古屋市立大学人文社会学部研究紀要 巻4』1998-03-31 p. 41-54
→名古屋市立大学学術機関リポジトリで閲覧可能です。p.50に3回・3階の読みに関連した記述があります。
また当館所蔵資料ではありませんが、amazonのサイトで目次を確認したところ、次の資料にも関連記述の掲載がありそうです。
・『日本語はこわくない』飯間浩明/著、PHP研究所 2021.12
→県内21館で所蔵しています。
〈目次・関連のありそうなページを確認した資料〉
・『現代言語学入門 2 日本語の音声』岩波書店 1999.4 [808/ケン/]
→pp.107-142 「連濁」に関する専門的な記述あり。(3回、3階を例に挙げた記述は無し)
・『日本文法の本質 語・句論』鈴木 一彦/著、東宛社 1997.4 [815/スス/]
→pp.372-377 「第4章 音便と連濁」を確認しましたが、関連した記述は無し。
・『連濁の研究 国立国語研究所プロジェクト論文選集』ティモシー・J.バンス/編、開拓社 2017.11 [811.1/ハン/]
→「連濁」に関する専門的な論文が多数掲載されています。
また、次の資料についても目次や関連のありそうなページを斜め読みしましたが、3回・3階の読みに関する記述は見つけられませんでした。
■日本語のアクセントに関する資料
・『日本語音韻史・アクセント史論』秋永 一枝/著、笠間書院 2009.3 [811.1/アキ/]
・『数え方でみがく日本語 ちくまプリマー新書 018』飯田 朝子/著、筑摩書房 2005.8 [815/イイタ/05.8]
■漢字の雑学に関する資料
・『漢字と日本語 講談社現代新書 2367』高島 俊男/著、講談社 2016.4 [081.06/コウ/2367]
・『にほん語おもしろい』坪内 忠太/著、新講社 2008.11 [810.4/ツホ/]
・『使っているけどわからない日本語の雑学』北嶋 廣敏/著、グラフ社 2007.12 [810.4/キタ/]
■数え方に関する資料
・『数字とことばの不思議な話 岩波ジュニア新書 684』窪薗 晴夫/著、岩波書店 2011.6 [080/イワ/684]
・『日本人の数え方がわかる小事典 PHP新書 804』飯倉 晴武/著、PHP研究所 2012.6 [382.1/イイ/]
・『NHKことばのハンドブック』NHK放送文化研究所/編、日本放送出版協会 2005.11 [810.36/ニツ/]
・『数え方と単位の本1 暮らしと生活』飯田 朝子/監修、学研教育出版 2006.2 [815.2/イイ/]
・『言葉に関する問答集 総集編』文化庁/編集、大蔵省印刷局 1995.3 [811/123/]
〇インターネットの情報
・ことば研究館サイトより「『匹』に『ひき』『びき』『ぴき』の読み方があるのはなぜですか」
https://kotobaken.jp/qa/yokuaru/qa-225/
→次のような内容が書かれています。
・3に続く「匹」がビキ、「本」がボンと濁ってしまうのは「連濁」と呼ばれる現象だが、一般に漢語は連濁を受けにくい。(『現代漢語例解辞典』林 大/監修、小学館 2001.1[813.2/ハヤ/]で確認したところ、「回」、「階」はどちらも漢音)
・「匹」「本」が漢語であるにもかかわらず濁るのは、数詞の「3」が鼻にかかった音(鼻音)のンで終わっているから。言語一般に、鼻音の後ろは濁りやすい。
・NHK放送文化研究所HPより「最近気になる放送用語 「3階」はサンガイ?サンカイ?」
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/090.html#:~:text=%E3%80%8C%EF%BC%93%E9%9A%8E%EF%BC%BB%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%82%A4%EF%BC%BD%E3%80%8D,%E3%81%AA%E3%81%84%E8%AA%9E%E3%81%A8%E3%81%8C%E3%81%82%E3%82%8A%E3%81%BE%E3%81%99%EF%BC%89%E3%80%82
→「3階(サンガイ)」および「何階(ナンガイ)」が濁るのは、「『ん』のうしろは濁ることが多い」という日本語の傾向によるもの」とし、「3回(サンカイ)」の場合を例に挙げ、すべての場合に「ん」のうしろが必ず濁るわけではなく、この傾向が規則的にある語と、もともとない語があると書かれています。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
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連濁、音便、数え方などから調べましたが説明が載っている本は見つけられませんでした。
中央公論社「日本語の世界 7」に「音便」の項目がありますが、該当の説明はなし。
小学館『数え方の辞典』の「助数詞・単位一覧」に回・階ともに出ていますが、読み方や説明はなし。
NHK出版『NHK日本語発音アクセント新辞典』に「数詞・助数詞の発音とアクセント一覧表」があり、回・階のヨミは出ていますが、説明はなし。
童心社『日本語の数えかた図鑑』に「助数詞と数字の読みかた」の項がありますが、回・階はなし。
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000382868