レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年10月04日
- 登録日時
- 2024/10/11 15:11
- 更新日時
- 2024/11/28 21:22
- 管理番号
- 県立長野-24-130
- 質問
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解決
下高井郡山ノ内町湯田中温泉の湯宮(ゆみや)神社の祭神や由緒、また、神社にある「動き岩」の謂れを知りたい。
- 回答
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『山ノ内町誌』山ノ内町誌刊行会編 山ノ内町 1973【N213/40】p.1303に「湯宮神社」の祭神として、健御名方(たけみなかた)命、軻遇突智(かぐつち)命、豊受大神、大国魂命、金山彦命が挙げられている。
由緒として、創立年月不詳、湯田中村の産土神。明治6年村社、明治25年に諏訪社を湯宮神社と改称、明治42年境内内の3社を合併、翌43年に金刀比羅社を合祀した旨が記載されている。ここには動き岩の記載は確認できない。
外山俊太郎「湯田中湯宮の動き岩」『高井』第120号(1997.8)p.60-72に、湯宮神社の変遷や周辺の巨石群について詳しくまとめられている。この岩のある1点を押すと、子どもでも動かせることが書かれているが、その場所や巨石そのものの謂れの記載はない。
また、『湯田中のあゆみ』湯田中のあゆみ刊行会 1994【N213/71】p.930の「湯宮神社とゆるぎ岩」に、祭神とゆるぎ岩について4行程度の記載があったが謂れは不明。この資料では、「動き岩」ではなく「ゆるぎ岩」と記されている。
- 回答プロセス
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1 山ノ内町湯田中温泉に所在するとのことから、『山ノ内町誌』や『下高井郡誌』下高井郡役所編 名著出版 1973(1922の復刻)【N213/98】を確認する。『山ノ内町誌』に湯宮神社の祭神、由緒の記載があった。明治以降の神社の合祀などの記載もあるが、「動き岩」は確認できない。
2 当館蔵書を「湯田中」で検索する。ヒットしたもののうち、『湯田中のあゆみ』等を確認するが、「ゆるぎ岩」と称されていること以外に、この岩についてのいわれの記載はない。
3 『信州ふるさと変遷史』新版 松橋好文原編 一草舎 2006【215.2/ナガ】で、町村合併の流れを確認し、明治初期には「平穏村」にあたることを確認。
4 『長野県町村誌 第1巻 北信編』長野県編 名著出版1973 (長野県町村誌刊行会の復刻)【N290/33a/1】の「平尾村」を確認する。この資料原本の作成時(明治15年)には「諏訪社」だったため、p.987に掲載の「本殿は湯ノ宮山中にあり」と書かれている「諏訪社」のことと思われるが、「動き岩」もしくは「ゆるぎ岩」の記載は確認できなかった。
5 郷土分類N714(石彫)の書棚で石造文化財の資料を探す。『山ノ内町の石造文化財』山ノ内町文化財調査委員会編 山ノ内町教育委員会 1992【N714/47】を見たが確認できない。
6 当館所蔵の郷土史雑誌の記事を「湯宮」で検索する。ヒットした『高井』第120号を確認。
<調査資料>
・『湯田中温泉史料集(温泉編)』小布施竹男編 下高井郡山ノ内町共益会 2000【N213/101/1】
・『湯田中温泉史料集II(林野・水利編)』小布施竹男編 下高井郡山ノ内町共益会 2001【N213/101/2】
- 事前調査事項
- NDC
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- 神社.神職 (175 10版)
- 伝説.民話[昔話] (388 10版)
- 参考資料
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山ノ内町誌. 山ノ内町, 1973.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001214397 (【N213/40】) -
湯田中のあゆみ. 湯田中のあゆみ刊行会, 1994.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002332863 (【N213/71】)
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山ノ内町誌. 山ノ内町, 1973.
- キーワード
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- 湯宮神社
- 湯田中温泉村
- 動き岩
- ゆるぎ岩
- 神社の由緒
- 下高井郡山ノ内町
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000358320