レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年10月2日
- 登録日時
- 2024/10/11 15:06
- 更新日時
- 2024/11/28 21:22
- 管理番号
- 県立長野-24-128
- 質問
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解決
『信濃国村名盡 上』上野尚士著 集義堂 1875【N290/44/1】[信州デジタルコモンズで公開 最終確認2024.10.25]は、江戸時代に書かれた信濃国の地誌(『千曲之真砂』『信濃奇勝録』等)と文体が違って、七五調になっているが、何か理由があるのか。
- 回答
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内山信政著「信州における近世寺子屋の地理教育」『信濃教育』 第1101号 1978.8 p.49-60 [国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧可能 最終確認2024.10.25]の「5 地理往来物の発展」に、「信濃国村名尽」についての記述があった。
「明治8年の出版で、木版本で文字は大きい」とあり、習字手本としても使用できる旨が書かれており、「文章は七五調で暗唱しやすいようになっている。」ともあった。『日本教科書大系 往来編 第10巻』石川謙, 石川松太郎編 講談社 1967 (地理 第2)【375.9/ニホ/2-10】 p.546に、「地誌型往来」のなかの「地方を対象としたもの」に取り上げられている。ここでも、特徴として「漢字・平がな交じりの七五調・美文体。」と書かれていた。 [国立国会図書館デジタルコレクション送信サービスで閲覧可能 278コマ 最終確認2024.10.25]
『長野県教育史 第4巻 教育課程編 1』長野県教育史刊行会編・刊 1979【N372/52/4】p.131にも、長野県内で作られた教科書として記述されている。 [国立国会図書館デジタルコレクション送信サービスで閲覧可能 72コマ 最終確認2024.10.25]
- 回答プロセス
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1 『信濃国村名盡 上』(前掲)の内容、文体を確認する。
2 『信濃国村名盡』を『長野県百科事典 補訂版』信濃毎日新聞社開発局出版部編 信濃毎日新聞社 1981【N030/2a】で確認するが、記載はない。
3 『長野県歴史人物大事典』神津良子編 郷土出版社 1989【N283/13】で上野尚士を調べる。上田藩士であったことや略歴がわかる。
4 上田藩士とわかったため、『上田藩の人物と文化』上田市立博物館編・刊 1986【N221/112】を確認する。江戸や水戸、大阪へ遊学した経験があることがわかるが、『信濃国村名盡』の文体についての記述は確認できない。
5 国立国会図書館デジタルコレクションを、「信濃国村名盡」で全文検索する。回答の資料等がヒットし、教科書として使用することを目的に書かれたことがわかった。<調査資料>
・『長野県教育史 第4巻 教育課程編1』長野県教育史刊行会編・刊 1979【N372/52/4】
・樋畑雪湖著「長野縣町村誌編輯時代の思出」『信濃 [第1次] 』第5巻第7号 1936.7 p.222-223 [国立国会図書館デジタルコレクション送信サービスで閲覧可能 6コマ 最終確認2024.10.25]
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291)
- 教育課程.学習指導.教科別教育 (375)
- 参考資料
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日本教科書大系 往来編 第10巻. 講談社, 1978.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I10111101597652 (【375.9/ニホ/2-10】) - 長野県教育史刊行会編 : 長野県教育史 第4巻 教育課程編 1. 長野県教育史刊行会, 1979 (【N372/52/4】)
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上野/尚志 : ウエノショウシ. 信濃国村名尽 上. 集義堂, 1875-01-01.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000094-I222865 (【N290/44/1】)
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日本教科書大系 往来編 第10巻. 講談社, 1978.
- キーワード
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- 信濃国村名盡
- 上野尚士
- 地誌
- 往来物
- 教科書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000358316