レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2024/09/03 16:55
- 更新日時
- 2024/09/03 16:55
- 管理番号
- 静岡一般-011
- 質問
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解決
大久保葩雪という人物について調べています。法政大学のホームページで若干の紹介をされていましたが、詳細などがわからないので、掲載されている書誌など教えてください。
- 回答
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「大久保葩雪(おおくぼはせつ)」に関連する資料を3つに分類して紹介します。
〈1〉大久保葩雪本人についての説明等の記載があった資料
①『日本古書通信』第656号(昭和59年3月号)p.10-11
川崎市蔵が「大久保葩雪のこと」のタイトルで葩雪についての人物研究が載っています。
②『日本古書通信』第673号(昭和60年8月号)p.16-17
同じく川崎市蔵が「続・大久保葩雪のこと」のタイトルで、追加された情報・資料等について書いています。
③『人と蔵書と蔵書印』国立国会図書館著 雄松堂出版(2002年)
p.41に大久保葩雪の蔵書印とともに、人物についての紹介が比較的詳しく記載されています。
「大久保葩雪は…、幸田露伴らと洒落本研究会を組織し、明治三十九年六月第一回の集まりを露伴宅で催している。参加者は、露伴、葩雪のほか、大久保紫香、幸堂得知、淡島寒月、千葉鉱蔵とある。いずれも錚々たる蔵書家達である。(略)このように江戸の文芸、風俗に興味を持っていた葩雪は、江戸時代の人びとの墳墓を尋ね歩いた。…」
④『学苑』525号 光葉会(1983年6月)
翻刻 大久保葩雪「日本童謡全集」(第一回)滝澤典子、真鍋昌弘
p.48-「大久保葩雪は、明治期において江戸軟文学研究者として活躍した。例えば、『新群書類聚』第七巻・書目類において「浮世草子目録」他多くの項目を担当しており、編者幸田露伴の信頼を得た人物であったと思われる。~」
https://dl.ndl.go.jp/pid/3373538/1/27
⑤『歌曲考』山﨑美成著、藤田徳太郎校(1932年)
「目次」の前、「校訂例言」の中に以下の文章がありました。
「~此の「日本童謡全集」は「大久保葩雪輯」とある。江戸時代文學や風俗の研究者としての大久保葩雪の名は世に知られてゐる如くである。此の人は又童謡の研究者であった。~」
https://dl.ndl.go.jp/pid/1241066/1/10
⑥『民謡音楽』(1930年5月号)野口雨情
p100-「日本童謡全集(二)」の編者として大久保葩雪が紹介されています。
https://dl.ndl.go.jp/pid/1524863/1/61
〈2〉その他、大久保葩雪の著作の引用があった資料
⑦『浮世絵芸術』 = Ukiyo-e art : 国際浮世絵学会会誌 (43)
「北斎の黄表紙-4-白山人可候と合羽大仏の研究」
⑧『愛知大学国文学』(1977年)17号
⑨修士論文『江戸戯作文学の研究』棚橋正博著(1996)には大久保葩雪の名が10ヵ所用いられています。
〈3〉大久保葩雪が著作・編集したものとしては以下が挙げられます。
⑪『葩雪漫録』(第1~29集)大久保葩雪著
⑫『花街風俗志』大久保葩雪著
⑬『娼婦論』葩雪著(1912)
⑭『賣淫沿革史』葩雪著
⑮『商牌雑集』(第1冊~第30冊)大久保葩雪編
⑯『日本童謡全集』大久保葩雪編
- 回答プロセス
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0.法政大学のHPを確認
https://www.hosei.ac.jp/hosei/daigakugaiyo/daigaku_shi/museum/2011/111102/?auth=9abbb458a78210eb174f4bdd385bcf54
1.当館蔵書検索で「大久保葩雪」で検索→ヒットせず
2.オンラインデータベース「レファコレ(人物レファレンス事典Plus)で検索→ヒットせず
3.次のレファレンスブックで検索→ヒットせず
・『人物レファレンス事典(文芸篇)』日外アソシエーツ(2010年)
・『日本近代文学大事典(第6巻 索引その他)』講談社(1978年)
・『作家・小説家人名辞典』日外アソシエーツ(2002年)
・『明治大正文学美術人名辞書』松本竜之助著、立川文明堂(1926年)
4.国立国会図書館サーチでキーワード「大久保葩雪」で検索→①~③がヒット
5.国立国会図書館デジタルコレクションでキーワード「大久保葩雪」で検索→④~⑯がヒット
- 事前調査事項
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宇田俊彦『近世文芸「春町黄表紙の虚像と実像」』を依頼者が事前に確認済
- NDC
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- 総記 (0)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000355222