レファレンス事例詳細

岩手県の農村部では豆腐は盆や正月、冠婚葬祭などでよく作られた。豆腐は固めのもので煮しめや焼き豆腐、
田楽などの料理に使われた。寒冷地では凍み豆腐にして保存された。
町の方では豆腐屋から夏は寄せ豆腐、冬は凍み豆腐を購入した。
記載のある下記資料を紹介。

・『イーハトーブの食文化 第6回全国食文化交流プラザ第44回企画展』
　岩手県立博物館∥編集 岩手県文化振興事業団 1996
　 p.30～39「3 食の道具」
　　　＞p.39「自家製の食品」
　　　 “(略)豆腐はハレの食品であり、盆や正月､冠婚葬祭にはぜひ作らなければなら
　　　 ないものであった。 (略)固い豆腐は荷崩れしないことから煮しめに使われる
　　 　ほか、凍み豆腐や田楽に使われる。寄せ豆腐のような柔らかい豆腐は一般に
　　　 は作られなかったようである。”

p.40～45「4 食の保存・救荒食」
　　　 ＞p.42 「フリーズドライ」
　　　　 ※凍み豆腐についての記載あり。　
　　　　
・『なにゃとやら 岩手県北地方の伝統食を探る』
なにゃとやら編纂委員会∥編 熊谷印刷出版部 1983.10
　　 ※豆腐を使った「煮しめ」、「豆腐田楽」やおからを使った料理の記載あり。
　　 p.16～18「煮しめ」
　　 p.19～22「豆腐田楽」
　　 p.36～38「おつこ」
　　 p.39～41「かすおもし」
　　 p.43～45「きらずきゃこ」

・『東北地方における豆類、雑穀類等の郷土食慣行調査報告』
　〔日本豆類基金協会∥編〕〔日本豆類基金協会〕1982.6
　　 ※豆腐について歴史・食習などの記載あり
　　 p.66～69「3.煮しめ」
　 p.69～74「4.豆腐田楽(串刺豆腐に味噌をつけ焼いたもの)」
　　
・『岩手の郷土食 高校生と教師のレポート集』
岩手県高等学校教育研究会家庭部会∥編
　岩手県高等学校教育研究会家庭部会事務局 1977.9
p.107「凍みどうふ 一関市萩荘川台部落」
　 p.133～p.134「豆腐と長生きの村 下閉伊郡岩泉町有芸」

・『東北の食習』山口 弥一郎∥著 河北新報社 1947
p.109～153「四 自給の食習 ―陸中水押―」
　　＞p.117～130「(三)副食と加工」
　　　＞p.128「豆腐その他」
　 p.154～206「五 年中行事と食習」
　　＞p.199～203「(八)豆その他」

・『南部盛岡町方ぐらし』小林 美代∥著
　 熊谷印刷出版部 1981.10
　 p.152～165「その八 物の調達」
　　＞p.152～161「食べ物」
　　 ＞p.157「豆腐」