レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年5月21日
- 登録日時
- 2024/05/28 20:06
- 更新日時
- 2025/08/13 10:19
- 管理番号
- okiu-r-34
- 質問
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卒業論文で日本刀を中心に武器の装飾について論じたいと思っている。その序文として「装飾の歴史」や「実用的な道具に装飾されるようになった起源、経緯」などを調べているが、適切な資料が探せない。
追記(事例作成日 2024/12/2):卒業論文の最後に現代の刀剣についてまとめるため、武器としての刀の展覧会などが現代にあったのかどうか調べたい。
- 回答
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本件は、卒業論文に関する質問のため、検索キーワードや抽出ポイントを中心に回答した。
「武器の装飾の起源」「道具の装飾のはじまり」では問いが漠然としており質問者の求める資料や論文の抽出が困難であると思われた。「実用的な道具が装飾されるようになった経緯や起源」は明確には判断がむつかしい。質問者が本文で日本刀を論じることを考え、装飾された最も古い刀を検索した結果、装飾大刀が古墳から見つかっていることがわかったので参考文献とともに紹介した。
・古墳時代の金属製品-副葬品、特に装飾付大刀について- 辛川 あかり/令和5年度埋蔵文化財センター定期講座2023年
最後のページの図1・2→古代歴史文化協議会2022 『刀剣-武器から読み解く古代社会-』ハーベスト出版 (自館に蔵書あり)
また古代では磨製石器から金属に移行し、鋳造技術は大陸から伝えられたことが考古学の研究で明らかにされている。考古学の資料を紹介し、権力者の埋葬や祭祀で使用された刀とその背景を考える方向を提案した。
・古代日本の争乱と武器に関する骨学的および考古学的研究 [片山一道], 2002.3
1999平成11年度-2001平成13年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(2))研究成果報告書
=追記(事例作成日 2024/12/2)=
後日、武器としての刀の展覧会などがあるかを調べてみたが情報を発見できず、本当にないのかどうか調べ方と一緒に教えて欲しいとレファレンスがあった。
現代に武器としての刀剣を使用した展覧会についての情報とのことだったため、Google検索にて発見した以下のサイト5つを検索キーワードとともに紹介した。
①「刀剣ワールド」
URL:https://www.touken-world.jp/event/ (閲覧日 2025/6/9)
↑博物館・美術館の展示をまとめたページ
②「帝国陸海軍現存兵器一覧」
URL:http://ki43.on.coocan.jp/list.html (閲覧日 2025/6/9)
↑所蔵場所、所蔵されている武器の名前などがまとめられたサイト
③「刀剣博物館」
URL:https://www.touken.or.jp/museum/exhibition/archive.html?itemid=453&dispmid=652 (閲覧日 2025/6/9)
↑過去の展示情報をまとめたページ
④「鉄のよりみちⅢ 軍刀とサーベル展」 Ameba
URL:https://ameblo.jp/sakaki-guide/entry-12641156127.html (閲覧日 2025/6/9)
↑鉄の展示館という館のスタッフが運用しているブログ
⑤「備前おさふね刀剣の里 備前長船刀剣博物館」
URL:https://www.city.setouchi.lg.jp/site/token/115016.html#pagetop (閲覧日 2025/6/9)
↑「戦後の刀剣ー赤羽刀のあゆみー」という展示の紹介ページ
- 回答プロセス
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【調査方法】
本学OPAC、CiNii Research、Google、レファレンス協同データベース、国立国会デジタルコレクション、その他データベースなどで検索した。
1.本学OPAC
検索キーワード : 日本の武器 / 装身具 / 芸術 起源 / 工芸の歴史
→複数の参考文献を確認した。
2.CiNii Research にて検索
検索キーワード : 武器 装飾 / 古代 金属 装飾 / 歴史 刀 価値 / 装飾 権力 / 装身具 歴史 日本 / 刀身具
→多くの論文を抽出できた。
3.Googleにて検索
検索キーワード : 人間 装飾 始まり / 人間 装身具 / 武器 装飾 歴史
→関連する複数のサイトや「刀身具」など手がかりになる同義語が見つかった。
4.レファレンス協同データベース
検索キーワード:刀装具
→2件参考事例があった。
5.国立国会デジタルコレクション
検索キーワード:武器 装飾
→参考になりそうな事例が3件ヒットした。
【追記:調査方法】
Googleにて展示会、展覧会などについて検索した。
検索キーワード:刀剣 展示会 展覧会
●「刀剣ワールド」
URL:https://www.touken-world.jp/event/ (閲覧日 2025/6/9)
↑刀に関する様々な情報が掲載されているサイト。刀剣関連施設の「刀剣がみられる場所」というページ
に過去のイベント情報の掲載がされていることが確認できた。
●「刀剣博物館」
URL:https://www.touken.or.jp/museum/exhibition/exhibition.html (閲覧日 2025/6/9)
↑開催中・過去の展覧会のページがヒットした。
また、「刀剣博物館」の運営団体「公益財団法人 日本美術刀剣保存協会」のサイトにリンク集があり、
そこに「備前おさふね 刀剣の里」のHPがリンク付けされていた。
URL:https://www.touken.or.jp/link/ (閲覧日 2025/6/9)
「備前おさふね 刀剣の里」のHPの過去の展示内容を確認し、「戦後の刀剣ー赤羽刀のあゆみー」
という展示が行われていたことが判明した。
URL:https://www.city.setouchi.lg.jp/site/token/list7-251.html (閲覧日 2025/6/9)
検索キーワード:自衛隊 サーベル 展示
●「帝国陸海軍現存兵器一覧」
URL:http://ki43.on.coocan.jp/injapan/heiki3/matumoto/matumoto.html (閲覧日 2025/6/9)
↑陸上自衛隊・松本駐屯地 秀峰館で展示されている武器の紹介ページがヒット。
一番下の「[帝国陸海軍現存兵器一覧] リストへ」を押すと、「帝国陸海軍現存兵器一覧」のトップページへ
飛ぶことができた。
●「【11月28日~】軍刀とサーベル展開催」 ステキさかき観光協会
URL:https://sakaki-kanko.com/info-676/ (閲覧日 2025/6/9)
↑長野県坂城町の観光やイベント情報を提供しているサイトのページがヒット。
この情報から「鉄の展示館」という施設で軍刀に関する展示が行われていたことが判明した。
検索キーワード:鉄の展示館 軍刀とサーベル展
「鉄のよりみちⅢ 軍刀とサーベル展」 Ameba
URL:https://ameblo.jp/sakaki-guide/entry-12641156127.html (閲覧日 2025/6/9)
↑鉄の展示館という施設のスタッフが運用しているブログがヒットした。
- 事前調査事項
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利用者が「卒業論文の構成予定」を作成しており、参考になった。日本刀については資料は揃っているとのことだったので、序文として論じる「武器装飾の起源や歴史について」を中心にレファレンスをすすめた。
- NDC
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- 日本史 (210)
- 芸術史.美術史 (702)
- 風俗習慣.民俗学.民族学 (380)
- 参考資料
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日本における鉄製武器の生産・流通と国家権力の形成
(考古学研究会第64回総会 ; 研究集会報告(上)) (https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I029316130#bib) - 日本の武器 : 「大刀と外装」 / 末永雅雄著 , ISBN 4639010168
- 弥生時代政治社会構造論 : 柳田康雄古稀記念論文集 / 柳田康雄編著 , ISBN 9784639022589
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原田淑人 著. 古代人の化粧と装身具. 刀水書房, 1987. (刀水歴史全書 ; 25)
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001843761 -
小池伸彦 著. 古代の刀剣 : 日本刀の源流. 吉川弘文館, 2022. (歴史文化ライブラリー ; 561)
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I032484206 , ISBN 978-4-642-05961-9
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日本における鉄製武器の生産・流通と国家権力の形成
- キーワード
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- 武器 装飾
- 古代 金属
- 装身具 起源
- 道具 歴史
- 刀装具
- 軍刀 展示
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000350697