レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年01月26日
- 登録日時
- 2024/01/30 15:02
- 更新日時
- 2024/02/14 13:45
- 管理番号
- 和図-23-0054
- 質問
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解決
和歌山県内におけるトキの生息記録があれば、時期や地域などを知りたい。
- 回答
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安田健「日本のトキ(朱鷺)がたどった道」(『講座文明と環境 第8巻 動物と文明』p72-88梅原 猛/[ほか]総編集 朝倉書店 1995年)p83に
「②紀伊国
『紀産禽類尋問志』には「紅鶴、紀州にては稀なり.巣を立ず」とあるが、その後の小原桃洞、蘭峡の『紀伊続風土記』(1839年)には「紅鶴(トキ)、国中喬木上に稀に巣をかけ子を孕す」となっている.定着の方向に向かっているようすがうかがえる.」
と記載されている。
同論文中リストでは『紀産禽類尋問志』の年代は「19世紀前半」とされており、所収されている『江戸後期諸国産物帳集成 第9巻 大和・紀伊』(安田 健/編 科学書院 2000年)の「第9巻の内容・・・序にかえて」では、「年記を欠き、また尋問者も不明であるが、鳥類は鷹匠から、獣類は山田八九郎からの答えとある。領内の鳥獣の生態とくに鳥類では渡り、営巣について詳しい。」と記載されている。
『紀伊続風土記』は幕府の命により仁井田好古を総裁として文化3(1806)年に編纂が始まり、中断を経て天保10(1839)年に完成した資料で、該当部分は巻之九十七「物産第五 禽部」に記載されている。
同論文中リストに記載されている『本国産物志』の内容は『紀伊続風土記』と同じ。
これらの資料以外に和歌山県内におけるトキの生息記録等は見つからない。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000345635