レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年04月14日
- 登録日時
- 2023/04/14 18:15
- 更新日時
- 2023/04/15 10:00
- 管理番号
- 212
- 質問
-
解決
尼崎市立歴史博物館の古代・中世常設展示室の年表に、1243年に讃岐(現香川県)に配流された高野山の僧道範が、川船で京から神崎に着き、神崎橋下で宿泊したとある。
こういった尼崎に関する中世の出来事の出典は、どのようにして調べたらよいのか。
- 回答
-
仁治4年(1243)に道範が神崎に来たことを記す出典は「南海流浪記」です。配流の期間のことを道範自身が記した日記体の史料で、高野山に伝えられたものです。
この出来事は、『尼崎市史』の通史編第1巻に紹介されているほか、「南海流浪記」の該当部分が『尼崎市史』第4巻に収録されています。
このように、尼崎地域の古代中世の出来事のうち、重要な事項は『尼崎市史』の通史編第1巻に記載されており、その記載の有無やページ箇所は『尼崎市史』第13巻収録の索引により調べることができます。
また、『尼崎市史』第1巻の記述のもととなる出典史料は、『尼崎市史』第4巻古代・中世史料編に収録されています。
なお、『尼崎市史』第1巻の刊行は昭和41年(1966)、第4巻は昭和48年です。その後の調査研究の進展により新たに発掘された尼崎関係の史料は、尼崎市立地域研究史料館紀要『地域史研究』第114号(第120号以降は尼崎市立歴史博物館紀要)連載の「尼崎市史古代・中世史料補遺」に収録されています。また、平成19年(2007)刊行の『図説尼崎の歴史』上巻に、『尼崎市史』第1巻以降にあきらかになった古代・中世の史実や研究成果を掲載しています。
- 回答プロセス
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1 仁治4年(1243)に道範が神崎に来たことを記す文献
◆『尼崎市史』第1巻通史編古代・中世 434ページ
2 上記の出典史料と掲載文献
◆「南海流浪記」
『群書類従』第18輯紀行部4
『尼崎市史』第4巻史料編古代・中世 84~85ページ
3 『尼崎市史』第4巻刊行後新たに発掘された尼崎関係古代・中世史料の翻刻集
◆「尼崎市史古代・中世史料補遺」
尼崎市立地域研究史料館紀要『地域史研究』第114号(第120号以降は尼崎市立歴史博物館紀要)に連載
2023年4月現在、連載第9回(第122号掲載)まで刊行
4 『尼崎市史』第1巻刊行後の研究成果を掲載する文献
◆『図説尼崎の歴史』上巻(尼崎市,2007)/Web版図説尼崎の歴史
http://www.archives.city.amagasaki.hyogo.jp/chronicles/visual/
古代編・中世編
- 事前調査事項
- NDC
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- 近畿地方 (216 10版)
- 参考資料
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[兵庫県]尼崎市. 尼崎市史 第1巻 第1巻. [兵庫県]尼崎市, 1967-03.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000074-I000156120-00 (当館請求記号 219/A/ア-1) -
尼崎市立地域研究史料館/編集 , 尼崎市立地域研究史料館. 尼崎市史 第13巻. 尼崎市役所, 1988.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005595790-00 (当館請求記号 219/A/ア-13) -
尼崎市. 尼崎市史 第4巻. 尼崎市, 1973.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001209936-00 (当館請求記号 219/A/ア-4) - 「尼崎市史古代・中世史料補遺」1~9 尼崎市立地域研究史料館紀要(尼崎市立歴史博物館紀要)『地域史研究』第114号~第122号 (逐次刊行物)
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尼崎市立地域研究史料館 編 , 尼崎市立地域研究史料館. 図説尼崎の歴史 : 尼崎市制九〇周年記念 : 新「尼崎市史」 上巻. 尼崎市, 2007.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008466758-00 (当館請求記号 219/A/ア)
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[兵庫県]尼崎市. 尼崎市史 第1巻 第1巻. [兵庫県]尼崎市, 1967-03.
- キーワード
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- 道範
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000332067